~自分が本当にやりたいことを、人生でやり遂げたい人のために~
この本は、人間行動学の権威と言われるDr.ディマティーニが開発した「バリュー・ファクター」と呼ばれるメソッドを用いて、自分の持つ能力を出し切って、本当にやりたいことをやり、充実した人生を送るための方法が書かれています。
バリュー・ファクター(通称:価値観ワーク)は、人生デザイン構築学校®でも採用し、多くの受講生がその効果をしているメソッドです。
バリュー・ファクターについて理解し、このメソッドを用いて、ご自分が本当にやりたいことを、楽しく、人生でやり遂げたい方にお薦めの本です。
目次
Dr.ディマティーニは人間行動学のスペシャリスト、教育者、作家であり、人間行動学と自己啓発の分野で世界的な権威として知られています。
全世界2000万部のベストセラー「ザ・シークレット」でも、人生の達人(マスター)の一人として登場し、”現代の鉄人”として紹介されています。
彼は、人間教育のための複数の分野を教える72のカリキュラムを提供する調査教育機関であるDemartini Instituteを創設しています。
38年間にも及ぶ調査研究の結果完成したメソッド「ディマティーニ・メソッド」と「ディマティーニ・バリュー・ディターミネーション」は、これまで世界各国の人間教育プログラムに採用されています。
この本で一貫して書かれている「バリュー・ファクター」とは、ディマティーニの長年にわたる研究(物理学、哲学、形而上学、心理学、脳科学、行動科学、天文学、数学、神経学、生理学など多岐にわたる学問)、講演活動、執筆活動を通して編み出された、
『人間の行動を決定づける要因ー個々人が持つ『最高の価値観』ーをベースに、『自分の本来の力を発揮する』
メソッドです。
具体的には、最高の価値観を特定し、人が達成しようとしている目的、課題などとリンク付けすることにより、やる気、集中力、能力等を引き出すものです。
ここで、最高の価値観とは、自分が本音で一番価値を感じるもの、大切に思うもの、まだ見ぬ才能と天才性が発揮される、個々人異なる価値観の優先体系の最上位に来るものです。
最高の価値観に関する詳細は、こちらの記事で確認いただけます。
実は、原書(英文)のタイトルが「Value Factors」なのです。
翻訳タイトルにある「最高の自分が見つかる」とは、最高に充実した人生が送れる状態のことを指しているのだと考えられます。
自分の最高の価値観を特定するという意味では、以前に紹介した、ディマティーニの別の書、「ザ・ミッション 人生の目的の見つけ方」で書かれている内容と重複する部分もあります。
そのように書きますと、「二つの本の違いは何か?」、「どちらかだけで良いのではないか?」、「どちらがお薦めか」といった疑問が湧いてくると思いますので、この点について所感を述べます。
ザ・ミッションは、最高の価値観(英語では、バリュー・デターミネーション)を特定し、それに基づいたミッション(人生の目的)を定め、人生の目的に向かって歩んでいくために必要な知識、手法、実践方法が示されています。
ミッションとは、ざっくり言うと、最高の価値観と一致し、心が成し遂げたいもの、何度も繰り返し経験したいと思うもの、それに向かって歩むと天才性が発揮されるものです。
これに対し「バリュー・ファクター」は、自分の最高の価値観を特定する所までは同じですが、一見それとは全く異なる、目的や課題に対して、価値観とのリンク付け(関連付け)を行います。
そして、その目的や課題に対して、やる気を喚起し、集中力を持ち、著しい能力を自然と発動させようとするものです。
ですから、適用範囲は広範、効果も絶大です。
というと、バラ色づくしのように思われますが、価値観のリンク付けは、たやすいことではありません。
本書の主題は、どうやってリンク付けをするか、にあります。
以上をまとめると、「ザ・ミッション 人生の目的の見つけ方」は基本の書、「最高の自分が見つかる授業」は発展の書という位置づけになります(そういった意味で人生デザイン構築学校®の1丁目1番地ではなく、2番地と評しています)。
まず前書を読んでから、後書を読むことをお薦めします。
本書は11章から構成されています。
各章の内容から、3部にまとめ直し、本書を読んだらどんなことが得られるのかを紹介して行きます。
まず、バリューファクター(通称:価値観ワーク)とはどんなものか、その効用等が書かれています。
ディマティーニが、バリューファクターを発見した経緯も簡潔に紹介されています。
ただ、バリューファクターの明確な定義が示されておらず、「バリュー・ファクターの定義は何だろう?」といった疑問を抱きました。
定義は何だろうと考えながら読み進まれると理解が深まって良いでしょう。
バリューファクターの適用例として、「より高いレベルの治療を行う」という価値観と「家族を養う」という反立する目標を持った医師の話が紹介されています。
この医師は、家族を養うことがいかに自分の最高の価値観を満たすことにつながるかを知り、あっという間に2つの目標を両立でました。
この例の中でどのように目標と価値観をリンク付けするのかが理解でき、バリュー・ファクタのイメージをつかむことができます。
「この本で得られる価値は読者のコミットの深さに比例する」とありますので、ここからは、心して読書に入って下さい。
次に、バリュー・ファクターのコア要素である、価値観の特定方法を知ることが出来ます。
13問の価値観出しの質問に答え、出てきた価値観の優先順位付けを行うことにより、最高の価値観が特定されます。
それから、試練がもたらす価値観についても記載されています。
試練というと辛そうで、向き合う事すら嫌に感じる方もいることと思いますが、ここでの試練は、天啓を与えてくれる試練です。
つまり、価値観と密接に結びついている欠落感を埋めるような試練を選択することにより、自ずとインスピレーションが湧き、様々な問いに答え、問題を解決できます。
まず、精神性(スピリチュアル)と価値観について述べられています。
精神性(スピリチュアル)を「瞑想」「信心」「宗教」といった狭義にとらえず、もっと広く自分の精神性を受け入れること、運命を生きる事の利点を考えるべきという、ディマティーニならではの捉え方をここで理解することができます。
この捉え方を元に、運命を見つけ、そこから収入を得るためのエクササイズが与えられています。
バリュー・ファクターは、人間関係に特に強力に作用します。
人間関係では、自分の最高の価値観を、相手の最高の価値観の観点から伝えることが重要であり、そのために、なにが大切なのかを理解できます。
最高のコミュニケーションを行うためのエクササイズが与えられています。
かなり、骨のある内容ですが、やってみる価値はあります。
次に、自分の才能に気づき、隠れた天才性を目覚めさせることにが述べられています。
そのための秘訣と、なぜそのような事が可能なのかについて、脳科学に基づいた説明(脳内グリア細胞、毛様体賦活系)がなされていて、大変興味深い内容になっています。
ここで学習障害で、覇気もやる気もないと、母親とカウンセラーにレッテルを張られた子供の話が、バリュー・ファクターの適用例として挙げられています。
ディマティーニが、その子供と会話を進めていく中で、実は、アイスホッケーゲームが大好き、詳細かつ多大な知識を有していることを見出し、この大好きなアイスホッケーゲームの上達につながるようにと、数学の学習をリンク付けする内容があります。
本書の中で最も腑に落ちる適用例でした。
これは、ディマティーニが子供の頃、学習障害とレッテルを張られたこともあったため、特に力を込めて書かれたのでしょう。
圧巻の章です。
子供の才能を開花させたい親御さんに、この適用例だけでも、是非読んで頂きたいと思います。
自分の才能を開花させ、仕事においても充実感を味わいながら最高のパフォーマンスを出すためには、自分の最高の価値観に合う仕事へとキャリアチェンジすることが一番です。
しかし、その前に、毎日の仕事や業務を自分の最高の価値観と合致させることが出来れば、気の乗らない仕事が大好きになり、幸せを感じることが出来ます。
ここではその具体的は方法が説明されています。
ポイントは、業務内容と価値観を関連付けることにありますが、その上で、何を見極めて、何を決定し、何を行ったら良いかについて詳しく理解することができます。
この手法はチームで仕事をやっている場合に特に有効であると感じました。
資産形成について、多くの人はお金を使うことに高い価値観を持っていますが、ここでは経済的自由を得るための方法として、貯蓄と投資に高い価値を置くことが述べられています。
そして、経済的自由を実現するという目標と、自分の最高の価値観とのリンク付けをするエクササイズが与えられています。
このエクササイズはなかなか骨が折れますが、得られる経済的自由の魅力を考えれば、実践する価値は十分にあります。
人生デザイン構築学校®でもこれを実践しています。
誰にでもお金や資産の形に換金することが可能な能力(無形の財産)があるという点が、大変興味深いです。
その無形の財産を発見するエクササイズもあります。
次にリーダーシップについて、まず、誰でもリーダーになる才能、適正、素質、可能性を有していることが書かれ、これを覚醒させるためにはどうしたら良いかが理解できます。
そして、リーダーとしての道をブロックする可能性のある7つの恐れとその対処法についても理解できます。
更に、大きなプレゼントとして、リーダーとして成長するための究極の方法が書かれいます。
それから、健康についての記述もあります。身体には病気、健康、どちらも作り出す力と潜在能力があるとディマティーニは信じています。
心の治療作用を活用して活力を解き放つには、自分の最高の価値観を生きることがカギになり、バリュー・ファクターの重要性を再認識できます。
本書を読むことにより、最高の価値観を出すこと、それと目的や課題をリンク付けさせることによって、いくつかの事例を参考にしながら、自分が本当にやりたいことを人生でやり遂げることが出来るということが理解できると思います。
ただし、そのためには、最高の価値観の特定と目的や課題とのリンク付けが必要で、そのリンク付けのためのエクササイズは、かなり難しい内容となっていると思います。
これは、脳内の神経回路の書き換えを伴うものであるため、一朝一夕ではできませんが、継続的に繰り返しえ行うことにより達成されます。
ご自身にとって必要だと思うことを取り上げて、実践すると良いでしょう。
とはいっても、毎日のお忙しい生活の中で、お一人で実践されるのは大変かもしれません。
弊研究所が提供する『30日間無料ワークプログラム』は、このバリュー・ファクターのワーク(通称:価値観ワーク)を30日間で実践できるように組まれた、13回のメールで学ぶプログラムです。
バリュー・ファクターを実践したい方は、ぜひ登録して、ワークにトライしてみてください。今後の人生が変わる第一歩になるかもしれません。