2013年に「高年齢者雇用安定法」が改正され、2025年4月からは、すべての企業で65歳定年制が義務となる予定です。
ですが、定年が延長されたとしても、その実態はそこまで安心できるものではありません。
私の知人にも再雇用にて定年延長した方が何人かいますが、今まで責任を持って働いていた役職が解かれ、報酬も半分になってしまい、働きがいを無くしてしまった人もいらっしゃいました。
「定年なんてまだ先・・・」と思っていても、いつかはその問題に直面しないとならない時がやってきます。その時を見据えて、今からできることは何があるのでしょうか?
全ての働く人に共通する課題について、今日は考えていきたいと思います。
目次
一般的に定年後の3大不安とは「お金」「健康」「社会からの孤立」と言われています。
サザエさんがテレビ放送を開始した1969年(昭和44年)の時代であれば、企業の定年は55歳。その後、嘱託社員として60歳まで働き、60歳からは年金をもらう。
それから先は、孫の世話をしたりしながら余生を過ごし、平均寿命は男性が67.74歳、女性が72.92歳と言われている時代でした。そのため、定年後が短かった訳ですが、今は人生100年時代と言われる状況にあり、仮に65歳まで定年延長で働いたとしても、その後35年程度あるわけです。
その35年の間、年金は受給できても、受給開始年齢の引き上げや、受給金額の減少などが聞こえてくる状況です。このような話を聞けば、不安になるのは当然です。
定年後に年金以外の収入をどのように得ていくかは、切実な悩みでもあり、解決したい課題の一つですね。
仮に、お金の不安がクリアできたとしても、次に健康の不安が押し寄せてきます。
年齢を重ねればどうしても、体に支障が出てくることはありますよね。
介護が必要な状況になれば、家族にも迷惑がかかる。昔と違い核家族化しているため、自分が動けなくなったら介護費用もかかってきます。そうしたことを考えていくと、老後一体いくらの資産が必要なのか?
健康の不安はお金の不安とも直結しており、いかに健康に過ごし、ピンピンコロリと、この世を去れるかということも頭を悩ますことの一つかもしれません。
実際、私の両親も年齢を重ね、介護が必要な状況になってきており、家族にかかる負担、本人の苦しみも想像以上のものがあります。
企業で責任あるポジションで働いていると、「役員」「部長」「課長」など肩書きもあり、取引先の方に「チヤホヤされる」なんていう経験をされている方もいらっしゃると思います。
ですが、仕事を退職するとそうした繋がりもなくなり、自分をチヤホヤしてくれる人もいなくなっていきます。
元々人付き合いが好きで、仕事や家庭以外の第3の場がある方はいいですが、そのような人ばかりではないはずです。
人との繋がりがなくなっていくと、毎日図書館に行って時間を潰したり、TVをみたり、散歩をしたりして日々を過ごすことになっていきます。
そうやって徐々に社会から孤立していき、生きがいや楽しみが少なくなってしまうことも多いのではないでしょうか?
では、これらの不安を人生デザイン流に解決するとしたら、何ができるでしょうか?
お金に対する不安や、社会からの孤立を解決するには、楽しく働くということが何よりも大切だと考えています。
一般的な社会の認識では「働く」=「辛いこと」といったイメージが定着化しているような気がしますが、それも社会がつくり上げた古い概念ではないでしょうか。
実際には自分の能力を活かして楽しく働くことは可能です。
では、独自のキャリアを築くためには何が必要になるのでしょうか。
私たち人生デザイン構築学校(JDS)では、その一歩を踏み出すために欠かせないものは「価値観」と「ミッション」である、とお伝えしています。
価値観とは”自分の人生で最も価値を置くもの・大切に思うもの”
そして、ミッションとはその価値観を具体的にどのように実行していくかを言語化したものです。
例えば、最高の価値観が「最高の自分を発揮する場をつくる」というものだったとしても、その発揮の仕方は人それぞれです。
スポーツを通して最高の自分を発揮するのか、モノづくり、コミュニティを通して発揮するのか、それは人によって異なるものになります。
ですから、自分はその価値観をどのように実行していくか?それを具体的にミッションとして言語化しておくと、迷うことが減っていきます。
例えるのであれば、価値観、ミッションは自分の人生の航海図、北極星を手に入れるようなイメージです。
この航海図があるからこそ、どんな時にもブレずにいられます。そして、それがあるからこそ誰かと比べるのではなく「自分の幸せの方向性」が定まる、ということですね。
また、独自のキャリアを築くために必要なものが他にもあります。
それは、自分の『無形の資産を使っていく』ということです。
私たちは生まれてから、今日まで様々な経験をしてきています。Dr.ディマティーニによると、30歳以上の方は、その人が今まで経験してきたこと、スキル、知識などが無形の資産として育まれており、現金化すると一億円相当のものが眠っていると言われています。
その無形の資産を使って、自分が輝くキャリアを築いていく。
このキャリアを早くから築くことで、60歳以降も楽しく働き続けることができるので、お金に対する不安や、社会からの孤立といった問題を解決していけます。
あなたも、今までの人生で経験してきた「環境・境遇」「経験」「特性」などから無形の資産を洗い出してみてくださいね。
定年を迎え退職金が入るとなぜか銀行や、金融機関から電話などで投資の勧誘がされる、という話をよく聞きます。
あなたがもし、その勧誘を受けたらどう行動するでしょうか。
最近は物価もどんどん値上がりしていて、普通預金に寝かせておいても資産価値は減る一方。これから先のことを考えると、退職金を少しでも「増やしたい」と思うことは自然なことだと思います。
その思いが大きければ大きいほど、「投資をしておいた方がいいかもしれない」と思い、初めての投資を「退職金」でやってしまう人が少なくありません。
ですが、投資とはひとつの商品を購入してその値上がりだけを待つものではありません。
しっかりとした投資理論に基づき運用をすることで、初めて資産が増えていくものです。
普通に生活していると、投資について学ぶことは少ないかもしれませんが、JDSとしてお伝えしたいことは、「退職金で初めての投資をしないこと」です。
その前に今から投資についての正しい知識を学ぶこと、それが結果的にあなたの資産を守り、賢く増やしていく方法だと考えます。
投資についての詳細は過去のブログでも紹介していますので、ぜひこちらもご参照ください。
・投資はギャンブルではない——投資初心者、片岡(仮名)さんの、資産形成セミナー受講報告
私たちの身近に存在する健康や医療に関する情報は、その道の専門家に確認すると、誤った情報もたくさん出回ってるそうです。
例えば「風邪のひき始めにはこれ一本!」などといった商品の広告を、誰もが一度は目にしたことがあるかと思います。
これらの医薬品は体の熱を下げ、節々の痛みや、体の不調を早期に取り除くものです。
ですが、本来体はどうして熱を上げているのかを考えるとどうでしょうか。
熱を上げるということは、体に入ってきたウィルスや菌を死滅させるために働いてくれているということです。
それなのに、薬を飲んで熱を下げてしまう行動は、体が機能しようとしている方向と真逆の方向に進んでしまっています。
こうしたことも、私たちが知らないうちに、本質からズレた情報を受け取り、「常識」として取り入れてしまっているから起きている現象です。
そして、その積み重ねが、慢性的な体の不調となって現れてくるそうです。
健康についても「正しい情報を得る」ことが、ピンピンコロリ!と自分がこの世を去るために必要なことになってくるのではないでしょうか。
いかがだったでしょうか。定年後の時間が長くなった昨今、60歳以降を楽しく幸せに生きていくには、その前の準備が大切なのだと考える機会になっていれば幸いです。
私の周りにも、60歳を過ぎてから自分の人生をデザインし、幸せに生きている先輩たちがたくさんいらっしゃいます。
あなたらしく生きていく方法は無限にあり、その可能性も無限大です。共に自分らしい人生を生きるための毎日を歩んでいきましょう。
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人生デザイン構築メソッド®︎は、キャリア・資産形成・精神性の3つの柱で自分の人生をデザインしていく体系立ったメソッドです。
定年後を見据えて、キャリアの見直しをしたい!資産形成について学びたい!と思われた方には最適なメソッドであると思います。詳細はこちらをご参照いただき、より詳しく話を聞きたい方は、個別相談会にて内容をご確認ください。