4月から新たな目標を立て直す方も多いと思い、これまで2回に渡って「目標」をテーマにお届けしてきましたが、今日でこのテーマは完結したいと思います。
ここまでお伝えしてきた内容は、前編、後編、にて詳細を確認いただきたいですが、完結編では、これまでの復習を簡単にしてからお伝えしていきたいと思います。
これまでお伝えしたことのポイントは、
1.目標を立てる前に、目的を明確にする。
2.その目的を明確に言語化するために、『人生の最終ビジョン』を立てる。
3.そのビジョンは、実現したら今より自分は毎日を幸せに生きていると確信が持てるものであることを確認する
ビジョンを立てるときの注意点は、理想にならないようにすること、でした。
理想には、社会が思う「幸せの形」が反映されていたり、物事のプラス面ばかりが現実化すると言う、自然の摂理からはあり得ない『幻想』が入っていることが多いから、でした。
では、どうしたら、幻想ではない、理想ではない、自分が心から喜ぶ『ビジョン』を出せるかというと、
1『自分の最高の価値観』 と、そこから導き出される
2『人生のミッション』
が特定できれば、この二つに合致したビジョンはすぐ出てくるので、簡単だ、と言うことでしたね。
そして、価値観を満たし、ミッションに生きているときには、私たちは、
3『独自の才能と天才性』
が発揮されているので、
上記3つを満たす「目標」を立てたら、
ビジョン達成前から、幸せに生きることができる、すなわち、
<<幸せの前倒し>>
ができるのでしたね。
ここまでが、目標を設定するためのステップと注意点でした。
これを知ったら、闇雲に、その時にたまたま浮かんだ目標を設定して、すぐにやる気が出なくなって、放っておく、ということがなくなります。
なので、
『目標が達成できるかどうかの9割は、設定時に決まる』
というのが、前回までの、ポイントでした。
ここまで、大丈夫でしょうか。
では、最終回の今日は、最後の1割の部分、「目標を達成するための実践」について、お伝えしていきたいと思います。
目的が具体的な形になったものが目標です。具体的な目標と、その達成予定日を決めます。達成予定日を作る理由は、達成するための戦略を、その日から逆算して、を決めるためです。
目標を設定したら、すぐに行動に入る方が多いですが、その前に、達成までのルート、道のりを決めます。旅行に行く際にも、電車で行くか車で行くか、決めると思います。旅行だと行き方を決めるのに人生の目標に対しては行き方を決めずに動き出す方が多いです。
「どうしたら目標達成確率を高めることができるか」を考え、その『やり方』を決めていきます。
戦略の決め方は以下です。
┗戦略を立てる❶ 上りやすい階段を作る。
目標と達成予定日は、山の頂上とその山に到達する日です。頂上にその日に到達するための階段を作ります。階段は自由に作れますが、できるだけ一段を低くすることがポイントです。
特に、一段目から最初の100段目あたりまでは、自分が登れると思う高さより相当低く設定します。階段を低くするということはすなわち、自分に求める量と質を低くするということです。最初から完璧を求めたり1日の量を多くしたりすると、いつかやれなくなります。
人間は、目標や計画を立てる時には楽観的で気が大きくなり、実行する時には悲観的で気が小さくになります。
テーマパークに行く? と聞かれたら、行く!と元気に答えたけど、最初の1つの乗り物に乗ったら、「もう歩くのやだー、抱っこー」という子供と私たちは、何ら変わらないのです。
なので、1日にやる量を自分ができると思う1/3に、時間を1/6に、クオリティを6割程度になるように階段を設置します。
設定する際に、そんなんで目標達成できるのかな、と思うくらいが続けるためのコツです。
┗戦略を立てる❷ 階段を一段上る頻度とタイミングを決める
まず、1日1段、毎週に一段、など階段を上る頻度を決め、次に毎週何曜日にやるか、**1日の中で何時にやるかを予約**します。日時を予約したら、世界で一番重要な人との約束のように、その約束を守ります(実行します)。
決めたことをやれないのは、自分との約束を軽視しているからです。
私たちは、他人との約束は守りますが、自分との約束は破りがちです。それは自分を軽視しているからです。この傾向は「自分が我慢すれば良い」と自己犠牲を良しとしている人に多くみられます。決めたことを必ず実行するために、自分との約束を最重要視して、この世で一番重要な人との約束のように、必ず果たすようにマインドセットを変更します。
上りやすい階段を設置したのですから、それを上ることに集中します。
戦略を立てたら、いよいよ、実践です。
③実践する
┗実践する❶慣らし運転をして階段を調整する
上り始め1ヶ月程度経った頃、作った階段が高すぎたり低すぎたりしたら修正します。洋服も着てみたらイメージが違ったなどあるように、やってみたらフィットしないことはあるので、すぐに袖を詰めたり広げたりして自分に合わせる。
この時、自己評価をしないことがポイントです。作った階段を登れなかったから低くしてもらうんだと考えると「そんな自分はダメだ」と評価が付いてきます。
自分に合うように調整することは、目標達成のための前向きな行動です。できたできないの視点は不要です。
┗実践する❷ひたすら上り続ける
戦略を立てて、慣らし運転をして初期調整をしたら、あとはひたすら上り続けます。
その時の注意点は、以下です。
┗注意点1:目標を見ないでひたすら上る
一旦戦略(階段)を作ったら、それを上ることに集中します。目標自体は一切見ず、ひたすら階段を決めた通りに上ることだけに集中します。
山を登っている時に、もうすぐ山頂かなと思って頂きを見ると、まだかなり先だったとわかってがっかりした経験は誰にでもあると思います。
まだまだだなー、と思ってしまうと行動に向かう力が萎えてきます。
┗注意点2: 他のルートは見ないでひたすら上る
やっていてうまく行かないことがあっても、この道で良かったのか、この方法で良かったのか、もっと良い方法があるのでは?と目移りしないで続けることが肝要です。
ちょっと取り掛かってすぐに辞めて他に取り掛かっても、その方法でうまくいかないとまたすぐに別の方法があるんじゃないかと考え、目移りばかりしてしまって、結局どの道も進むことができないとなってしまいます。
正解不正解はありません。どの道にも、試練はあります。が同時に、どの道にも支援があります。その量は常に同量です。試練と支援は常にバランスしています。こちらの道の方が支援が多い、こちらの道の方が試練が少ないということはありません。
私たちの不幸の始まりは、正解不正解があると思い込んでいることです。
この道は自分が幸せを感じる道であることは、目標を設定する時と戦略を立てる時に、十分吟味しました。実行するときは、そこに疑問を持たなくて良いように、そこに時間をかけたわけなので、そこに疑問を感じる必要はないはずです。
試練が来たからこれは不正解かも?とルート自体を疑うのではなく、試練をどうしたら乗り越えることができるか?に意識を向け、迷うことなく進みます。
この時、試練を乗り越える際にも自分が幸せを感じているかを確認することがポイントです。
自分の最高の価値観に合った目的なら、
試練を乗り越えたらその先にどんな新しい可能性が開けるかが見え、それが自分にとって価値が高いものだとわかるので、乗り越えているその瞬間にも幸せを感じ、エネルギー高く取り組むことができます。なので、
やりながらこれでいいのかなとあれこれ考えない。
考える工程(戦略を練る)と行動する工程はきっちり分けます。
そのためにも、目的が自分を幸せにするものになっているかどうかは、重要です。
3ヶ月、6ヶ月など、階段を上ることに一定期間集中したら、初めて戦略を見直します。そのために、最初に見直すタイミングを決めておきます。そのタイミングが来たら、
・もっとクオリティを高めるにはどうしたらいいか?
・もっと階段を高くするにはどうしたらいいか
を考え、より良い方法があったら取り入れます。
目標を設定したらすぐ行動したり行動せず、まずどうしたら効率的に達成できるかの戦略を立てます。それは自分が一番上って行きやすい一段が低くて広い階段を作ることです。
戦略を立てたら、これでいいのかなとあれこれ考えず、一定期間(自分が見直すと決めたタイミングまで)それを上ることだけに集中します。見直すタイミングが来たら、調整していきます。
これは、私が思う、目標を最短で達成し、どんどんと自分の望む人生を自分で作っていくための方法の一つです。運営する社会人のための学校、『人生デザイン構築学校®︎』でも取り入れていて、皆さん自分が設定した日時よりかなり早く目標を達成し望む未来を実現して行っている、実証され、再現性ある方法です。
4月からの目標設定する際に、試してみてくださいね。