こんにちは!
ミッション・ミッケ人生デザイン研究所 研究員の松野麻由子です。
最近、教育現場や、企業の研修現場などでも、
「自己肯定感」という言葉を良く耳にするようになりました。
最近では、文科省が、学校の教育指導要領の中に盛り込んだ言葉としても有名です。
自己肯定感を育むことができれば、どんな環境にもチャレンジでき、
自分らしく、豊かな人生を送ることができる、と言われています。
子育て中の多くの親は、自分の子どもを自己肯定感の高い子どもにしたいと考えたり、
自分に自信がないな~という人が、自己肯定感を高めようとしているので、自己肯定感に関する本やセミナーはとても増えました。
自分の人生がうまくいってないのは、自己肯定感が関係しているかも・・?と何となく思っている方は、今回の記事を読むことで、以下のことが分かります。
・そもそも自己肯定感とは何か
・自己肯定感があるとどんな良いことがあるのか、
・自分には自己肯定感があるかどうか、
・自己肯定感を高める時の落とし穴
・自己肯定感を高め育むステップ
この記事を読み終わった後には、自己肯定感を高めたい!と思った時に、いつでもどこでも取り組める状態になります。
目次
実用日本語表現辞典によると、自己肯定感の定義は、
「自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する語。
自己否定の感情と対をなす感情とされる。」
とあります。
言葉の定義としてはその通りだと思いますが、これだけ読むと、「どういう時に?どんな条件で?」という大事な観点が抜けています。
自分のあり方を積極的に評価でき、自らの価値や存在意義を肯定できるのは、「どんな時でも・無条件で」ということです。
他人から褒められたり、評価されている時はいいけれど、
他人からさげすまれたり、見下されている時は自分に自信がなくなる・・
という場合は、結局のところ、他人の評価に自分の価値が左右される状態なので、自己肯定感が低いとも言えます。
「自分に何があったとしても、なかったとしても、自分には価値があると思えている状態」
というのが、真に自己肯定感が高い、自己肯定感がある、という状態になります。
では、自己肯定感が高いと、どんな風に生きられるのかを見ていきます。
自分自身が、どんな時も無条件で自分を受け容れているので、誰からの評価も必要としなくなります。他人からどんな目で見られようとも、
「何かしなければ・・」という恐れの気持ちや、「誰かを見返してやる」というような戦いの気持ちから来るやる気は、一時的にものすごいパワーを発揮しますが、長くは続きません。
ですが、自分を心から肯定できると、自分の内側の一番奥からやる気が自然と湧いてきます。このやる気は永続的で、枯渇することがなく、疲れることもありません。
やればやるほど、より元気がでるという好循環が生まれます。
自分の存在をまるごと受け容れていれば、何かを人に指摘された時も、不必要に傷つくことも、不必要につっぱねることもなく、改善が必要な部分は素直に認めて改善していくことができます。
自分を上に見すぎる必要も、下に置きすぎる必要もなく、客観的に事実を評価でき、改善点の改善に集中できるので、成長スピードは格段に速くなります。
真の自己肯定感を育めると、自分が誰かに傷つけられることも、自分が誰かを傷つけることも、そもそも出来ないのだという確信が湧きます。
どんな人も、その人自身であるという価値は、何があっても変わらないからです。
なので、必要以上に遠慮することなく、必要以上に攻撃的になることなく、他人と対等な良い関係を築くことができるようになります。
自分の存在に深く信頼を寄せているので、過去に対する後悔や、未来に対する不安に心を配る必要がなくなります。
なので、いつも心は穏やかで、子どものように「今ここ」に生きることができるようになります。
そもそも自分の自己肯定感は高いのか、低いのか・・?
が気になっている方のために、簡易的なセルフ診断を作ってみました。
Yesの数が多いほど、自己肯定感は低めなので、ご自身の現在の状態を是非チェックしてみてください。
【質問】
・褒められるといつも否定してしまう
・「責任」という言葉が苦手
・怒られたり責められたりするのが苦手
・人が不機嫌だと、自分が悪いのでは、または何とかしなきゃと思う
・アドバイスするのが好き
・アドバイスされるのが嫌い
先ほどの診断結果はいかがでしたか?
あてはまった数が多い人ほど、生きづらさを感じているのではないかと思います。
自己肯定感を高めたい!と思う方も多いかと思いますが、最初によく陥りがちな落とし穴があるのでご紹介します。
自己肯定感が低い人は、自分を否定している頻度が非常に高いです。
ただ、あまりにもそれが長期間に渡って当たり前になっている場合は、否定していることにさえも気づかないことがあります。
例えば、「私ってなんてダメなんだろう・・」とか、「私っていつもこうだな~」など、分かりやすいセリフと伴に自己否定していれば気づきやすいです。
一番気づきにくいのは、ある感情が起ころうとした瞬間に蓋をしているケースです。
例えば、誰かに誘いを断られて、悲しい・・という感情が出そうになった瞬間に、「いや~、これは一緒に行くなっていう神様からのメッセージだね~」みたいな形で、ポジティブに変換しちゃうというようなイメージです。
ポジティブ思考というのが良しとされる傾向がありますが、この無理矢理ポジティブ思考が、実は真の自己肯定感を育むことを逆に遠ざけます。
自己肯定感が高いとは、ネガティブな感情を感じない自分になる、ということではなく、「ネガティブな思考がわいてきちゃう自分」も肯定する、ということです。
ここを取り違えると、いつまでも自己肯定感が育まれないのでご注意ください!!
これまでずーっと自分を肯定せず生きて来た人が、その癖を変えていくのにはある一定の時間がかかります。
なので、自己肯定感が実際に高まること自体にも少し時間がかかるのですが、「高めよう」と思えば思うほど、焦ったり、効果が出なかったりすることにがっかりして、「やっぱり自分はだめだ・・」というような形で自分を責めてしまいがちです。
一番のポイントは、「高めたいのに高められない自分」をも認めてあげるということです。
この感覚をつかむまでは、とにかく自分を否定するような気持ちや思考が出てきたら、
そう感じている自分「・・もそれで良いんだ」という、この最後の「・・・もそれで良いんだ」というセリフを常に思い出してください。
その上で、高めるためにできることをしていきます。
全てのステップはここから始まると言っても過言ではありません。
ここに気づかないと、自分はいつどうやって否定しているかがわからないので、最初のこのステップは欠かせません。
自分で「私ってだめだな~」と思う方もいますが、
自分ではなく他人にすり替えて、「あの人が私をだめだと思っている(に違いない)」という形で、他人を使って自分を責めている場合もあります。
一見、自己肯定感とは関係のないようなステップに感じるかもしれませんが、誰かの中に見る嫌いな要素というのは、実は自分自身の嫌いな要素だったりします。
自分の中にあるとは認めていないもの、受け容れられていないものを他人の中に見るわけです。
先ほどの最初のステップ①で、あまり出てこない人は、②を中心にやっていただくと、きっと色々出てくるはずです。
そして恐らく、出てきたものを眺めて、「自分は絶対こんなことしない!!」という気持ちが湧いてくるかと思いますが、その気持ちを落ち着けて、次のステップに進んでください。
「誰かの中に見る嫌いな要素は絶対自分の中にもある」という前提で、いつ、どこで、誰に、自分もその要素を見せたかを書き出してみてください。
どんな場面で、自分は自分を否定しているのか、
どんな要素を自分は受け入れられないのか、というのがわかったら、まずは何もしないでください。
ただそうだったんだな~、と受け止めるだけで大丈夫です。
ここで、じゃあその要素を受け容れられるように努力しよう!とか、
そんな自分も受け止められる大きな心の持ち主になろう!
という感じで意気込むと、空回りすることが多いです。
なぜなら、それを受け容れてこなかったことにも、その人なりにそうする必要があった理由が必ず存在するからです。
まずは、ただ、自分はそうなんだな~と受け止める。何もしない。
という感覚を掴んでみてください。
それを繰り返していると、なぜ自分はこれまで、そういう自分を受け容れてこれなかったのか、という理由までもが自然と見えてくるようになります。
その理由が見えてくると初めて、これまで否定していた自分も自然と「よしよし」と受け容れられるようになってきます。
この世に生まれたすべての人は、
ただその人であることに価値があります。
仕事をしているかしていないか、
容姿がきれいかどうか、
学校で良い成績をとったかどうか、
お金を持っているか、持っていないか、
友達がいるか、いないか、
恋人がいるか、いないか、
結婚しているか、していないか、
子どもがいるか、いないか、
両親に愛されたか、愛されてないか、
これらの条件は、一切関係ありません。
自分自身を、そういった社会の中での立ち位置でなく、
存在そのものとして素晴らしいと受け容れることができた時、
間違いなく、身体と心の内側から、本来の力があふれ出てくるはずです。
真の自己肯定感を育んで、自分らしい豊かな人生を送っていきましょう^^
「自分が自分であって良い」という自分に根ざした感覚を一緒に探求し、本来の自分がチャレンジしたい人生を生きるためのサポートをするライフコーチ。人生デザインアカデミー協会®認定コーチ、兼「本来の自分を生きる」ための教育を施す北欧教育をベースとしたグローバル教育アドバイザー。
本来の自分を科学的なメソッドで思い出し、本来の自分を生きるためのキャリア設計と家族の良好な関係を構築するサポートをしています。