トランプ大統領 弾劾の可能性をわかりやすくまとめてみた!

2019年7月26日(水)

トランプ大統領のロシア疑惑をめぐる動きが慌ただしくなってきています。報道されていることからは、よくわからないことが多いので、ここでわかりやすくまとめてみたいと思います。

ロシア疑惑の捜査を指揮したモラー元特別検察官が、24日、議会の公聴会で、トランプ大統領の完全な潔白は証明されていないと証言しました。

トランプ大統領に関する疑惑は、主に二つあります。

一つは、2016年の大統領選挙でロシアがトランプ氏が有利になるように介入したこと。二つめは、トランプ氏がその後の捜査を妨害したこと。

これに関しては、4月に公表された捜査報告書で、

1)ロシアとトランプ陣営の共謀は立証されていないが、
2)司法妨害については、トランプ氏の罪を完全には否定できない

と報告されていました。

そして、今回、モラー氏は、大統領が退任した後に訴追されることはあり得るかという質問に対し、「その通りだ」と答えました。

米国では、現役大統領を起訴することはできません。それは、司法省の中の法律顧問局(OLC:Office of Legal Counsel)の方針です。

OLCは、2000年に「行政が憲法に課された責任を果たすべき機能を失うことになるため、現役大統領に対する起訴や刑事訴追は憲法に反する」として、「起訴できない」という強硬な指針を固めました。

大統領が安易に裁判にかけられ、国家運営に弊害が出てはいけないという理由からです。行政の一部である司法省は大統領を起訴できない。ここは、三権分立 が成り立っています。

ですが、顧問局は、政権を去ったあとの大統領には訴追免除はないと認めていると、報告書には書かれていたとのこと。今回、モラー氏は、その可能性を聞かれて、報告書にある通り、その可能性はある、と証言したことになります。

余談ですが、これを受けて、米国のニュースでは、キャスターが

「大統領は訴追されないよ。だって、やめたら訴追されることがわかっていたらやめないからね。ノックされても、ハウスキーピングは要らないよ、ノーサンキューってね。」

と揶揄して、笑いを取っていました。このような真面目な話でも、笑いに変えてしまうのは、さすがアメリカですね。

では、就任中は何もできないのかというと、そんなことはありません。

現役大統領を罷免(職を辞めさせること)できるのか

国民に選ばれた連邦議会は、「弾劾(罪や不正を調べ上げて公開し、責任を問うこと)」し罷免(職を辞めさせること)する権限を有することが、合衆国憲法に盛り込まれています。

弾劾」の権限を持っているのは、下院です。下院が「弾劾の唯一の権限」を与えられており、上院は「すべての弾劾を審議する唯一の権限」を与えられています。

実際、下院民主党員の中には(トランプ大統領は共和党)、大統領弾劾を求める動きもあります。

定数435議席の下院で単純過半数が賛成すれば、「弾劾条項」が可決されます。上院に送付された後は、100人の議員を擁する上院で弾劾裁判が行われます。弾劾裁判では、下院議員が検察の役を担い、上院議員が陪審団の役を担い、最高裁長官が判事となります。

大統領に有罪判決を下し、罷免するには、上院の3分の2の賛成が必要で、歴史上、上院の弾劾裁判によって罷免された大統領はいません。

1868年のアンドリュー・ジョンソン大統領、1998年のクリントン大統領は下院によって弾劾訴追されましたが、2人とも上院で無罪となっています。

下院は弾劾手続きに入れるのか

目下の注目は、下院が弾劾手続きに入るかどうか、に集まっています。どのような場合、それがなされるのでしょうか。

1787年の憲法制定会議では、「選挙人への贈賄で当選した大統領」を弾劾対象の例として挙げています。

トランプ大統領が、先の選挙でロシアによる選挙干渉に協力し、捜査を妨害していたなら、立派な弾劾対象になります。

ただ、4月に公表された捜査報告書で、1)ロシアとトランプ陣営の共謀は立証されていないと記載されている通り、証拠が不十分ということで、下院で単純過半数が賛成する可能性、上院の3分の2の賛成する可能性は少ないと見られています。

米下院は17日、トランプ大統領の弾劾手続き開始に向けた決議案に関する採決を行い、下院の民主党議員235人のうち、137人が共和党とともに棚上げに賛成したばかり。

ペロシ下院議長も「これまでも繰り返し述べてきたように、職権乱用や司法妨害など大統領が関わった可能性がある問題について6つの委員会が事実関係を調査している。それが正当なやり方だ」と、弾劾には慎重な姿勢を見せています。

米紙ワシントン・ポストの世論調査によると、弾劾への賛成は37%で、反対の59%を下回るなど、世論の指示も得られていません。

まとめ

今回、新たな展開があれば、一国の大統領の弾劾に留まらず、世界の覇権を巡る動きに新たな展開が見られたところでしたが、

モラー氏は民主党からの証言を強いる召喚状を受けてやむなく証言に立ったこともあり、「公開されている以上の情報を提供することはない」とあらかじめ伝えており、それ以上の証言は出てきませんでした。

「無罪が証明されたわけではない」との発言や、大統領が退任後に捜査妨害で訴追される可能性を否定しないということも、報告書に記載されていた内容で、真新しい情報ではなく、

下院民主党議員の弾劾に持ち込みたいという希望は、一歩を進めることができませんでした。トランプ氏は議会証言が終わった後、ツイッターで「真実は力だ」と勝利宣言をしました。

トランプ大統領は、今回の試練(民主党からの言ってみれば攻撃)を受け、逆に再選に一歩駒を進めた感があります。

私見ですが、トランプ大統領は、自分が非難される状況を逆に自分に有利に展開する能力に長けているように思います。

今後の動きも注視していきたいと思います。

 

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