2015年7月18日
リーダーに必要な資質やスキル、経験というのは、良く語られますが、在り方については、あまり語られていないように思います。
例えば、実行力とか、例えば問題解決能力とか、そういったスキルを持っていることは勿論大切ですが、それらのスキルの前に、優れたリーダーとは、存在そのものに価値があり、『在り方が人を惹きつける人』であるように思います。
そこで、今回は、「リーダーとして、どう在れば良いか?」について、掘り下げて考えてみたいと思います。
目次
リーダーは、チームを引っ張る存在であると同時に、『率いるグループの象徴』とも言えます。
グループのメンバー全員が、自分の所属するグループの象徴に満足し、納得していることが、チームの生産性を上げる上で、重要であることは、あまり知られていません。
象徴というのは、ここでは、そのチームメンバーの「在りたい姿の総和」のようなもの。
「自分もそう在りたい。」
というメンバーの目指す姿を代表している存在です。
そういうリーダーの元で働くメンバーは、リーダーに対して、無意識に、
「何かあった時に、この人は、自分がこうしたいと思う姿を見せてくれるはず」
という期待を持っています。
そして、その期待を裏切ることなく、あらゆる機会を通じて表現しているのが真のリーダーです。
時に、その期待を上回る行動を取ると、メンバーは感動し、益々リーダーの『在り方』に対する信頼を高めることになります。
ただ、それは、全ての領域において、メンバーより優れていなければならないということを表しているのではありません。
そこを混同してしまうと、自信がない部分で虚勢を張ったり、取り繕うためにロジックが噛み合わないことを言ったりしてしまいます。
よく言われる、ビジョンを持つ、と言うのは、この「在り方」ができてから、その上に持つもの。
在り方があってのビジョンです。
この「在り方」が上手く伝わっている、つまりグループの象徴として上手く機能しているリーダーは、次の二つを行なっています。
人間は誰しも、どれかの領域でリーダーになる潜在力を持っています。
この分野ではこの人、
これにかけてはこの人、
そう言われる分野が誰にでもあります。
なので、リーダーは、メンバーそれぞれがリーダーになれる分野を見極めて、その分野については、その人にリーダーの役割を任せる。
それができる人が、メンバーの個性と魅力、才能を最大限に引き出せる、真のリーダーです。
自分は、「リーダーの集団のリーダー」になるわけですね。
そして、それぞれのリーダーが壁にぶつかった時に、「在り方」を見せ、伝える。
メンバーが壁にぶつかった時、あなたには解決策が見えているかもしれません。
こうして、ああしてと指示を出すことは簡単で、結構、私たちは指示を出してしまいがちです。
ですが、在り方さえ示しておけば、それが軸となり、その軸に従って自分で解決策を考えつくことができます。
それが自信になり、ますます成長します。すると、自然と、更に高次の欲求が生まれます。
人間には、更に高次の欲求を満たしたいという「欲求」があります。
例えばマズローの欲求のヒエラルキーを下から登って、自分が今まで持っていた欲求が満たされたら、次には、一段上の欲求を満たしたいと思います。
それを満たす『機会』を与えると、脳が喜び、やる気を司るホルモンであるドーパミンが放出されるため、自発的にそれに向かって集中して取り組むようになります。
自分が今まで持っていた欲求の一つ上の欲求に向かうとき、私たちは、とても楽しく、エキサイティングに感じます。
それに向かって、全エネルギーを投入し、集中します。色々アイデアも湧いてきます。
もっと効率的に満たすためにはどうしたら良いか、もっと対象を広げるためにはどうしたら良いか、など、色々考え始めます。
そのような時、私たちは、時間という概念を忘れています。浦島太郎のように、気づくと、3時間、4時間経っているということも、よく起こります。
これが、ゾーン状態、フロー状態と呼ばれている状態です。フロー状態に入って何かをしている時、人は自分を超えます。これまでは発揮することのなかった、『力』を発揮します。
そんな能力あったんだ。
と、自分も周囲もびっくりするような力です。
それが、『隠れた才能』であり、人間の『潜在能力』なのです。
それを引き出せる機会を与える、つまり、高次の欲求を満たそうとフロー状態になれる機会を与えるそれができるリーダーは、チーム全体の可能性を最大限に引き上げ、最強にします。
それができれば、やる気を高める、とか、モチベーション・コントロールとか小手先のスキルは一切要らなくなります。
これは、高衣のポートフォリオ・マネージャーを束ねるリーダーとして培った経験から導き出されたものです。大学の研究室での実験で立証されたものではありません。が、実際に、「在り方」を伝える方法と、「やる気を高める」方法と、二つのリーダーシップの形を用いてマネジメントを行い、得られた結果から得た、教訓です。
・リーダーは、率いるグループの象徴である。
・優れたリーダーは、知識スキルではなく、在り方を伝える。
・あらゆる機会を通じて、在り方を伝え、メンバーの期待を決して裏切らない。
・優れたリーダーは、メンバーのリーダー性を見抜き、それを発揮させる仕事を与える。
・優れたリーダーは、メンバーに高次の欲求を満たす機会を与え、フロー状態に入ることに注力する。
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