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2016
04月19日

ベストなアドバイスをするための3つのポイント

日は、アドバイスの仕方について、新しく管理職になった方からのご質問を取り上げたいと思います。
質問の内容は、「どうしたら、効果的なアドバイスができるでしょうか。」というものです。
効果的なアドバイスをするために、必要な3つのポイントをお伝えします。そのうちの第一は、自分のマインドセットを間違えないということです。

上司やアドバイザーとしての適切なマインドセットを創る

新しく管理職になると、「部下に早く『できる上司』として認めさせなければ」という気持ちが無意識に働いてしまうことがあります。
「できる上司」として認められる絶好のチャンスが、何かを相談された時。
相談された時に、私たちは、上司たるもの、彼らが考えつかないような解決策を呈示し、
「なるほど〜。さすが、◯◯さん!」
と思わせなきゃ。
そういった気持ちが働いてしまいます。
このマインドの状態にある時、私たちの意識のベクトルは部下ではなく、自分に向かっています。
意識が自分に向かっていると、部下の質問の意図、真の相談の意味、悩みの本質、を見ることができなくなってしまうため、
「部下が必要としているアドバイス」
ではなく、
「自分がベストと思うアドバイス」
をすることになってしまうのです。
それは、アドバイスとしては素晴らしいものかもしれませんが、部下が今必要としているものとは、ずれたものになってしまいます。
自分のアドバイスで部下がどう自分を評価するか、ということにフォーカスが当たっている状態ではなく、自分の色を透明にして、そのアドバイスをしたあなたが部下を引き上げるのではなく、そのアドバイス自体が部下の成長を助ける、そんなアドバイスをするよう、自分で自分のマインドを確立しておくことが大切です。

ドンピシャなアドバイスを与えることがベストとは限らないことを理解する

また、ドンピシャなアドバイスをしたからと言って、それがベストだったかというと、それもそうとは限らない場合があります。
人には、それぞれステージというものがあります。
今何を投げたら、今気づくタイミングが来ていることに「気づく」か。
それを考えて、自分で気づけるような言葉を投げかけることが大切です。
人からもらったアドバイスは、頭でっかちにはすれど、
アドバイスする方がわかっている形でわかって貰えることは少ないのです。
それは、人は誰も、自分の過去の経験と知識を元に、物事を理解、解釈するためです。
なので、本当にわかる前には、それへの布石となる「悩み」や「もんもん」や「失敗(と認識できるもの」を経験します。
そして、何か悩んで悩んで悩んだ末に、ドンピシャな回答がひらめくと、
ピカッと光って、「そうか! 納得!!」となります。
この「ピカ!」と共に自分で気づいた回答は、そのステージのその人がまさに必要としている、今「学ぶべき」もの、そのものです。それ以上の学びはありません。
それが、人にアドバイスをされてしまうと、その人から、その 「ピカ!」と共に来る「そうか!納得!」という瞬間を奪ってしまいます。
単なる、「なるほど〜。そうですね。」になってしまいます。
「ピカ!納得!」 と、「なるほど、そうですね。」は、似て非なるもの、細胞への入り方が違います。後者は、その時はそう思っても、血となり肉となっていない場合も多く、上司にしてみれば、
あの時わかった風だったのに、全然わかってないじゃないか、ということになってしまいます。
そして、もう一つ言うと、その人の気づきは、私たちがするアドバイスよりも 深淵なものかもしれないのです!
これは、精神性や人間力の向上にも繋がる気づきの場合もそうですし、
単なるマナーや仕事の仕方、人を尊重する、という生活上の基本的なことでもそうです。仕事上のスキルについても、同じです。

アドバイスは少なければ少ないほどいいことを肝に銘ずる

なので、アドバイスは、できるだけ少なく、できれば全くせず、「ピカ!そうか!納得!!」を引き出すような言葉がけであったり、質問であることが望ましい。
では、どうしたら「ピカ!そうか!納得!!」を引き出す言葉がけや質問ができるのでしょうか。
次回は、そのお話しをしたいと思います。

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