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2017
07月03日

「絶対あの人のようにはならないぞ!」の落し穴とは?

こんにちは!
ミッション・ミッケ人生デザイン研究所 研究員の松野麻由子です。
皆さんは、「絶対あの人のようにはならないぞ!」と思った経験はありますか?自分の両親や兄弟、仕事場での上司などの身近な人から、テレビのニュースなどで見聞きした人に対して思ったなど、少なからず誰かに対してそう思った経験のある方は多いのではないでしょうか?
私自身は、ずっと「母親のようには絶対ならないぞ!」と思って生きてきました。恐らく、自分に身近な人であればあるほど、この思いはかなり強く根深いものであるはずです。そしてその強烈な思いのお蔭で、自分にもたらされたメリットも多くある一方で、ある時、あれだけなりたくないと思っていた相手の軽蔑する要素を自分の中にも見つけ、途方に暮れ、自分が許せなくなる・・という展開になるケースが決して少なくありません。
恐らく思いが強ければ強いほど、なりたくないと思っている相手の要素を自分も持っていると気づいた時、その事実を受け入れられず、苦しむ度合も強いかもしれません。
私自身もかなり最近まで、この事実を受け入れられず、苦しみ、悶々としていましたが、人生デザイン構築学校の学びの中から少しずつその謎が解けていき、今ではその苦しみやしがらみから自由になり、心穏やかな日々を過ごせるようになりました。
そこで今回は、「絶対あの人のようにはならないぞ!」という思いを持っている方に、そう思い続けることの落とし穴と、なぜ「あの人のようにはならないぞ!」と思っていたはずのあの人のように自分がなっていってしまうのか、そのからくりについてお伝えしたいと思います。

避けるほどにつきまとう!自分が軽蔑する「あの人」の要素

「あの人のようにはならないぞ!」と思っているということは、その「あの人」には、自分が受け入れられない、軽蔑するような要素を見ているということです。そしてその受け入れられない要素を、自分自身は持たないように避けるかと思います。
例えば私の場合、母親の「人を学歴や見た目でジャッジする」という行動がとても嫌でした。そこで、自分は絶対学歴や見た目で人をジャッジしない!というポリシーのようなものを持って生きてきたつもりでした。・・が、ある時ふと、知らぬ間に同じようなことをしている自分を発見して愕然としたのです。
よくよく振り返ってみると、自分自身が、学歴や見た目でジャッジされないようにしよう、と意識していたり、自分のポリシーを体現するために(そうとは気づかず)、パートナーには学歴や見た目が良くない人を選んでいたり、結局、自分が軽蔑している要素に必要以上に振回されていたことに気付いたのです。

相手の軽蔑する要素を実はあなたも持っている

ここで重要な真実は、「あの人のようにはならないぞ!」と思ったあの人の軽蔑する要素を、実はあなた自身も元々持っているということです。自分が良いと思う要素、悪いと思う要素も全て、今の環境や状況ではたまたま表に表れていないだけで、環境や状況が変われば、これまで思ってもみなかったような自分が出てきて(良いものも悪いものも含めて)驚くことになります。
そして大抵、自分が「悪い」と判断して避けてきた要素を、その思いが強ければ強いほど、自分の中に見るような出来事が起きてきます。そしてその要素を自分の中に見た時、そんなはずはない!と見ないふりをしたり、自分に失望して自信を失くす・・ということになるのです。

自分を丸ごと受け入れるということ

先ほどお伝えしたように、私たちは、良いと思うものであれ、悪いと思うものであれ、「あの人」の軽蔑する要素を含め、全ての要素を持っています。どれだけの要素を他人や自分に発見するかは、その人それぞれの人生で違いますが、「あの人のようにはならないぞ!」と思った時点で、既にあなたは「あの人」が持つ軽蔑する要素を発見していて、発見した時点で、必ずその要素を自分の中にも発見する経験をすることになります。
これを真実だとした時に、自分がすべきことは、自分の中に発見したその要素を認め、受け入れるということです。問題(と自分が認識したもの)に直面した時、それを解決する唯一の術は、その問題と面と向かって対峙するということです。
これまで軽蔑していた要素を自分にもあると認め、受け入れることは簡単ではありません。それを受け入れていくためには、なぜ「あの人」が、自分が軽蔑してきた要素を表現してきたのかという背景まで思いを巡らせ、「あり得ない、許せない」という想いが消化される必要があります。
そのプロセスを経て、想いが消化され、その要素を受け入れられた時、恐らく相手を許せるようになり、自分自身に対しても静かな自信がついているはずです。「こんなのは自分ではない、こんな自分ではダメだ!」という思いから、「こんな自分もいるんだ、こんな自分もいてもいいよ」と自分を丸ごと受け入れることで、不安や焦り、迷いから解放され、静かな自信に繋がり、人として成長するのです。

まとめ

今回は、「絶対あの人のようにはならないぞ!」という強い思いを持つことで、
-その「あの人」の軽蔑する要素を自分の中にもいつかは発見するという落とし穴
-他人に発見した要素は自分の中にも必ずあるという真実
-その要素を避けるのではなく受け入れることが成長に繋がる
ということをお伝えさせていただきました。
恐らく、この「悪い要素も含めて自分を丸ごと受け入れる」というステップができないために、世代間で虐待が繰り返されたり、自分への自信喪失を相手への憎しみに転嫁して戦いに発展したりということが起こっているのではないかと思います。
自分を丸ごと受け入れるということは、一朝一夕でできるようなものではありません。そもそも、自分の中に相手の軽蔑する要素があると気づくこと自体も、長い時間がかかることが多いです。
それでも、受け入れられる自分が増える度に、相手のことも受け入れられるようになり、そうやって人として成長していくことが、人生の旅路の大きな意味なのではないかと思います。
以下の記事では、自分を受け入れるためのステップについてお伝えしているので参考にしてみてください。
http://missionmikke.com/detail/027/‎
まだまだ梅雨のお天気が続きますが、ジメジメを吹き飛ばし、素敵な1週間をお過ごしください!

投稿者松野 麻由子

「自分が自分であって良い」という自分に根ざした感覚を一緒に探求し、本来の自分がチャレンジしたい人生を生きるためのサポートをするライフコーチ。人生デザインアカデミー協会®認定コーチ、兼「本来の自分を生きる」ための教育を施す北欧教育をベースとしたグローバル教育アドバイザー。

本来の自分を科学的なメソッドで思い出し、本来の自分を生きるためのキャリア設計と家族の良好な関係を構築するサポートをしています。

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