コロナ不況の下げ相場でも安心して投資ができる初心者におすすめの投資方法

新型コロナウイルスによる感染拡大の影響で、2012年から7年あまり続いた右肩上がりのアベノミクス相場は終わりを迎えたようです。
また日本経済に留まらず、世界中でロックダウンなど人工的に経済活動を停止、自粛した影響で、戦後最大の不況とまで言われています。

株式市場では連日乱高下が繰り返され、まさに波乱相場の様相を呈しています。
そんな中、証券口座の新規開設者数が伸びています。
その内訳は約7割が投資初心者、6割が30代以下の若年層だそうです。
この時期に口座を開設した理由として取り上げられているのが、「下げ相場で株価が割安になっているため」。
急落をバーゲンセールと見て、このタイミングを逃すなとばかりに投資を始めようとしている人が多いようです。
「株価が下がる=割安」ではありません。
割安度を計る指標を用いて割安、割高を判断する必要があり、今回投資を始められた方々がどのような運用結果を得るのかは気になるところです。
今回の記事では、このような波乱相場で、特に投資初心者が安心して投資でき、かつ利益を上げられる方法をお伝えします。

 

下げ相場で損失を広げた投資家と利益を上げた投資家の違い

日経ヴェリタスによる個人投資家調査によると、コロナ不況以前から投資をしていた個人投資家の中には、今回の波乱相場を迎え
・一時撤退するタイミング、問題の大きさを見誤った
・投資指標のランキングを鵜呑みにして、(下落局面で買い下がる)「ナンピン買い」に多額の資金をつぎ込んだが、値下がりが止まらず損切りで実現損が出た
・下落局面のリバウンド狙いの買いで傷(損失)を広げた
という声が紹介されていました。

このように損失を被ったり、自ら損失を膨らます投資行動を取ってしまった人がいる一方で、損失を抑え着々と利益を上げている人もいます。
投資をする上で非常に大切なのが、目的に沿って、自分のリスク許容度内で、効率的(リスクを最小限にし、リターンを最大限にする)に投資をすることです。

私たち、個人投資家が投資をする最大の理由として挙げられるのは、「将来のための資産作り」です。つまり、明日や来月に得られるだろう収益を求めるのではなく、数年後、数十年後の将来を見据えて投資をする長期投資家なのです。
下げ相場で損失を広げた投資家の多くに見られるのが、相場の変動に合わせて目の前の利益獲得に励み、その結果、気づけば自分のリスク許容度を大きく超えたリスクを取ってしまっているケースです。

一方で、利益を上げている人の多くが、リターンを追うのではなく、取るリスク量をコントロールして投資を行っています。彼らの投資行動には、以下のような特徴が見られます。

 

下げ相場でも利益を上げた投資家の特徴

下げ相場を気にしない

長期投資家は、10年後、数十年後の将来を見据えて資産運用をしています。
なので、目先の短期的な下げに振り回されることはありません。

株価や債券価格などは上がる時もあれば下がる時もあります。
波乱相場は、何らかの理由で変動幅が大きくなっている状況で、同じ価格の下落でも、恐怖が恐怖を産んだ下げなのか、企業や経済の状況を反映したものなのかを見極める必要があります。
急落の殆どの場合は、投資家の恐れがファンダメンタルズ(実力)を大きく下回って下落幅を拡大しているもので、その場合、一時的なノイズと捉えます。

中長期的な成長を見据えたポートフォリオ(全ての投資先を含んだもの)運用をしていたら、一時的なノイズには一切反応せず、投資先の企業の本質的な成長を株価が再び反映する(価格が上昇する)ことを見据え、悠々自適で投資を続けることができます。
 

タイミングを図らない

著名投資家の金言で「大底はいつかはわからない」というものがあります。
ここが底かなと思っても、そこから更に下落する可能性は十分にあります。
というのも、大底とは、過去を振り返って初めて、あの時が大底だと分かるものだからです。

もちろん、タイミングを図って売買を繰り返す方もいますが、それはトレーダーの行為であって、投資家のものではありません。
賢明な投資家であればあるほど、一時的な動きのタイミングを図る投資行動は行っていません。

 

下げ相場でも安心して投資ができ、利益を上げられる3つの投資方法

1.分散投資

分散投資とは、単に複数の商品・銘柄を買うことではありません。
ここでは分散の対象を「資産クラス」と「時間」に分けてご説明します。
 

資産クラスの分散:株と債券

資産クラスの分散とは、無リスク資産である国債と、リスク資産の株式、不動産、金など、リターンパターンが異なり、かつ負の相関を持つものを組み合わせることを意味します。
また、各資産クラスにおいては、国内、海外の両方を組み入れ、国際分散の効果も享受します。

波乱相場だった20年3月の各資産クラスの価格推移を見ても、株は下落している一方で国債は上昇しており、株と債券を組み合わせることで、値下がりリスクを低減することが確認できました。

参照:The Motle Fool
緑:米国株S&P、青・オレンジ・赤:米国債券 
 

リスク資産が多くなれば、上手くいった時にリターンを大きく増えますが、逆も然りで、上手くいかなかった時に損失を膨らませます。
資産クラスを分散して投資をすることで、下げ相場に備えた投資に自動的になっているのです。
 

時間の分散:ドルコスト平均法

時間の分散とは、積立投資をすることです。
毎月一定の金額をコツコツ積み立てる、ドルコスト平均法という投資手法があります。
最近では、ネット証券会社が提供しているサービスを使い、毎日積立をする人も増えているそうです。

右肩上がり相場が確実と分かっている時は、早期に一気に買う方が効率的な投資ができます。
ですが、未来を知ることは誰にもできず、右肩上がりの相場が続かないことも歴史が証明しています。

参照:The Capital Tribune Japan 
 

ドルコスト平均法の醍醐味は、特に変動が激しい波乱相場の時に発揮されます。
価格が安い時にたくさん買い、高い時には少ししか買わないことになるため、下げ幅が激しい時は同じ積立金額でより多くの購入数を得られ、将来訪れる上がり相場でより多くの利益を享受できます。

下げ相場で売る、ではなく、下げ相場でも買い続けることが大切です。
 

2.波乱相場にこそ威力を発揮する商品を組み入れる

小さな資金で大きな利益を得られる投資手法として、先物取引信用取引に惹かれる方は多いですが、これらは非常にリスクが高い投資手法です。
リスクの理解が不十分なまま始めて、大火傷をする人があとを絶ちません。
リスクを理解していないため、自分のリスク許容度を大きく超えたリスクを抱えてしまい、想定外の方向に相場が動いた時、予想外の損失に見舞われてしまうのです。

実際に、今回のコロナ不況による下げ相場では、特に信用取引で株を買っていた個人への影響は大きく、追加の証拠金の差し入れ(追証)が大量に発生しました(参考:既出日経ヴェリタス)。
このように先物取引や信用取引は自分の予想と外れた方向に相場が動くと大きな損失を被ります。

 

このような高いリスクの投資手法に手を出さずとも、波乱相場だからこそ投資効果を発揮する商品はあります。
それが、VIX指数連動型の商品です。VIX指数(Volatility Index)は、数値が高いほど投資家が市場に対して不安や恐怖を抱いているのを意味します。
そのため、相場が急落しているときほどVIX指数は高くなります。

VIX指数連動型の商品は「相場急落=VIX指数高まる=商品価格の上昇」という動きを示します。
この商品を自分のポートフォリオに組み込むことで、ポートフォリオ全体の下げ幅を支える役割を果たすのです。

注意点として、先物や信用取引と比べてリスクは低いものの、VIX連動型商品はアクティブファンドに属するため、リスクは高くなります。
自分のリスク許容度内に収まるということが確認できた場合のみ、組み入れることをお勧めします。

また、VIX指数連動型商品の投資には、普通の株式や債券投資に必要な知識・スキルと全く異なる知識・スキルが必要です。
知識やスキルを得ることなく、投資を始めたばかりでリスク許容度がまだ低い状態で組み入れると、ポートフォリオの価値を毀損することにもなり兼ねないため、しっかりと知識やスキルを習得してから始めることが必要です。
 

3.中庸での投資

長期投資家と短期投資家では、見るグラフも異なります。
常に長期の大きな相場の流れ・動きを見て投資行動をとります。
先述したように、一時的なノイズには反応しません。
そのためには、一時的な高騰や暴落に気持ちが揺さぶられないことが必要です。
揺さぶられないためには、二つのことが必要です。

一つは、急落している時に、「この急落は、一時的なノイズなのかファンダメンタルズを反映したものなのか?」を見極められる金融リテラシーです。
ノイズだとわかっていれば、今回のような激しい下落相場であっても、動揺することはありません。

そして、もう一つは、自分がどのくらいの下落なら平常心でいられるかを把握し、その範囲内にポートフォリオ全体の変動が収まるように投資先を選別し、組み合わせと配分を決めることです。

 

投資にメンタルの強さは必要ありません。
一時的なノイズなのかどうかを見極められる金融リテラシーと、動揺しない範囲(リスク許容度内)の投資を行うことで、気持ちが動揺せずに投資を続けることができます。

気持ちがブレて感情的になると、論理的思考を司る脳の働きが鈍くなります。
そのような状態では、例えば損失を取り戻そうと躍起になる、ツイツイむきになって価格を追い求めるという非合理的な行為を取り、行動を重ねるごとに損失を拡大するということに繋がりかねません。
多くの人にとってお金は大なり小なり感情を揺さぶるものだと思われます。
だからこそ、精神的に安定した中庸の状態で投資をするのが、なによりも大切です。
 

弊研究所代表の高衣が書いたこちらの記事も参照ください。

 
 

まとめ

5月に入り、相場は落ち着きを戻してきましたが、また何がキッカケで波乱相場が始まるかは分かりません。
そんな中でも賢明な個人投資家の投資行動では、自分のリスク許容度内に抑えた長期投資を行うことで、今後の波乱相場も落ち着いて乗り越えることができます。

波乱相場の支えになる3つの投資行動のうち、2番目は中上級者向けの行動なのでこれから始める人は、1番目と特に3番目に注目して、資産形成を進めていただければと思います。

弊研究所では、不定期で、長期投資について学んでいただく機会を設けています。
毎回、お席が毎回すぐに埋まってしまう人気講座となっています。
開催情報は、無料コーチングメールでお伝えしていますので、ご登録をし、いち早く情報を受け取っていただければと思います。

本業に差し障りのない、安心感のある投資を行なっていきましょう。

 

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About 澤田 りよ

ONは仕事、OFFは投資 ダブルで一生稼げる私になる 人生マネジメント塾主宰、人生デザインアカデミー協会認定講師。輸出入代行・海外展開コンサル事業コマビズ代表。 「今まで培ってきて知識を活かし、人々の経済的自立を支援する」というミッションのもと、東京と大阪の2都市を中心に活動している。 趣味はマラソンと登山。お酒も好きで大衆酒場からバーまで、どこでも馴染める。

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