2017年11月12日
こんにちは!ミッション・ミッケ人生デザイン研究所 研究員の澤田りよです。
30代にもなると、友人の結婚ラッシュは落ち着いてきましたが、代わりに出産ラッシュを迎えています。第一子が終わると、第二子の出産報告と、ここ数か月は友人から喜ばしい連絡が続きました。
このように家族が増えると、将来の資産計画について考え、貯蓄から投資への資産形成を切り替える傾向にあります。
投資と言えば、株の短期売買を繰り返す、もしくは購入した商品(その多くは金融窓口で勧められたもの)を長期で持ち続けるだけ、を連想される方が多いようです。実は、この2つはどちらも、安心して将来の資産を築くための運用という点では罠があります。
そこで今回は、安心して将来の資産を築くために、避けるべき投資、適している投資についてお伝えします。
証券業協会による、全国20歳以上の男女個人7,000人を対象とした調査結果によると、金融商品を保有する目的は、将来・老後の生活資金のためが6割以上、将来の不測の事態への備えが約4割を占めます。
多くの投資家が、短期的に資産を増やすことより、将来に向けて長期的に資産を増やすことを求めているのが見て取れます。
参照:証券投資に関する全国調査(2015年11月発表)
一方で、2017年のノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー氏が普及に貢献された「行動経済学」から明らかなように、私たちは普段、目先の欲に流されたり、感情や情報に左右され「不合理」な行動をしてしまうものです。
将来の資産を築くための投資であるにも関わらず、短期的な値上がり及びそれに付随する利益獲得に心動かされ、値動きが激しい金融商品(株式など)の短期運用にシフトする人もいます。最近、初めての投資先として仮想通貨を選択する人が出現しているのも、この一例です。
値動きが激しい商品は、リスクが高いことを意味します。リスクが高い商品は同時に高いリターンも期待できそうですが、実は、「高いリスクを抱えること」と「高いリターンを得ること」は必ずしもイコールではありません。
つまり、リスクが高いにも関わらず、リターンは低い可能性(場合によってはマイナス)は充分起こりうることです。
このような、高いリスクを抱えているにも関わらず、高いリターンを得られるのかどうかが分からない短期投資は、繰り返しても将来の資産を確保できるか定かではなく、資産形成に適していないと言えます。
資産形成に適しているのは、短期投資ではなく長期投資です。
長期投資というと、大きな損失が出て塩漬け状態でも、いつかそのうちその損失は埋められる、ということを期待している人もいます。しかし、これは大きな誤りです。
鉄則は成長するものに投資をすることです。長期投資で資産形成することは、「お金を育てる」ことを意味します。そのため、長い目で見て成長性があり、世の中を豊かにしてくれる商品に資金を投じる必要があります。
直近の数か月で値段が高騰しているからと言って、それが将来も高い価値を保ち続けるとは限りません。
2000年代初期に騒がれたBRICsに投資をするあるファンドでは、2007年から2008年までの1年間で運用資産を8倍に増やし、金融危機の下落を乗り越え2010年にV字回復でピークを迎えた後、同4か国の経済の失速に伴い2015年に資産の約9割をも失って終えたものもあります。
いつか価格が上がり塩漬けの損失が解消するとの淡い期待を抱いていいても、ファンドそのものが償還されてしまっては損失が確定する上、運用商品を再び選び直す必要も出てきます。
このような事態に陥らないためにも、長期投資のベースは経済の成長と連動して成長するパッシブファンドでの運用から始め、お金を育てるのが最も適しています。
特に、投資初心者の方にお勧めです。こちらの記事に詳細を記載しているので、ご参照ください。
http://missionmikke.com/detail/ino006/
家族が増えた時、漠然とした将来な不安など、資産形成を始めるきっかけは様々ですが、何十年先の人生を見据えてお金を育てていくことは同じです。
このような長期的な視点で資産形成する上で大切なの
・短期的な利益の獲得を求めない。
・長期的に成長するものに投資をする。
長期間持ち続けても、損失が埋められるとは限らない。
価格変動の幅が大きい商品はリスクが高いです。そして、リスクが高いことは、リターンが高いことを意味しません。短期的な利益追求は、予想以上の高いリスク、資産の目減りをもたらす可能性があります。
目先の情報や感情に流されて不合理な行動を取らず、自身の真の目的に合った資産形成をぜひ目指しましょう。
ONは仕事、OFFは投資 ダブルで一生稼げる私になる 人生マネジメント塾主宰、人生デザインアカデミー協会認定講師。輸出入代行・海外展開コンサル事業コマビズ代表。
「今まで培ってきて知識を活かし、人々の経済的自立を支援する」というミッションのもと、東京と大阪の2都市を中心に活動している。
趣味はマラソンと登山。お酒も好きで大衆酒場からバーまで、どこでも馴染める。