こんにちは!ミッション・ミッケ人生デザイン研究所、研究員の斉藤です。
老後に不安を抱えている方は、ある調査では96%に達しているとの事。そのほとんどがお金に関わる心配です。老後の不安というと、定年退職も視野に入ってきた50代の関心事のイメージがありましたが、最近は30代の若い夫婦からもよく質問されます。
先日も「出産を期に、しっかり家計を管理しようと家計簿をつけています。しかし最近、子供の進学に伴い、教育費が増えている事もあり、節約だけでは追いつかなくなっています。貯めるべき金額の見当もつかず、このままでは自分たちの、老後の生活が不安でなりません。」という相談を受けました。
NHKスペシャル『老人漂流社会』という番組が話題となりましたが、「老後破産」や「下流老人」などという言葉を、情報リテラシーの高い世代が目にしているからでしょう。
本日はそんな不安を解消するために、今から準備できる事を一緒に考えていきましょう。
不安の原因は、家計の全体が見えていないからです。せっかく家計簿をつけているなら、上手に活用して、家計改善につなげるために、毎月の収支だけでなく、純資産を把握する「財産表」をつくってみましょう。
財産表を作ることで、持っている資産と、抱えている借金の整理が出来て、純資産(家計が本当に所有しているお金)が把握できます。まずは簡単で良いので、下の表を参考に記入してみましょう。
資産 | 借金 | ||
現金 | 円 | 住宅ローン | 円 |
預貯金 | 円 | 自動車ローン | 円 |
投資信託 | 円 | 奨学金の返済 | 円 |
株式 | 円 | カードローン | 円 |
債券 | 円 | ショッピングローン | 円 |
マイホーム | 円 | その他返済 | 円 |
保険の解約返戻金 | 円 | ||
自動車 | 円 | ||
その他 | 円 | ||
資産合計 | 円 | 借金合計 | 円 |
資産合計-借金合計=純資産 円 |
自動車や住宅の金額は、取得した時点の価格ではなく、現在の価値(時価)を記入して下さい。インターネットでも、簡単に調べたり業者に問い合わせたりできます。保険も、今まで払い込んだ金額ではなく、解約したら払われる金額を出してください。
借金は、残っている元金を記入します。
こうして算出した資産合計から、借金合計を差し引いた額が、純資産の額となります。純資産が多いほど安定した家計なので、まずはプラスにすることを目指しましょう。
総務省の『家計調査年報』によると、2015年の可処分所得は、約38.1万円。ピークだった1997年の49.7万と比べ、増減率はマイナス約23%です。実収入の減少に加え、税金や社会保険料の増加が原因ですが、これに対応し消費支出も減少しています。いわゆる節約です。
ここで問題なのは、どこを節約しているかという事。被服費、食費、お小遣いを含むその他支出など、なんとか削れるところから削ろうという結果が浮き彫りになっています。
食費や被服費は、生活レベルの低下を強く感じる支出と言われ、家計が維持できても、気持ち的には不満が募るかも知れません。ポイントは変動費ではなく固定費の削減です。固定費とは住居費や通信費、生命保険料など決まって一定のお金が出ていく支出です。
不思議なもので、人は固定費だと認識してしまうと、削減の対象から外れてしまう傾向があります。削る事のできないお金と認識してしまうのです。
固定費削減の可能性は必ず眠っています。一家で話し合って幸せな節約を実現し、その分を貯金に回していきましょう。
家計を改善し、ゆとりを作っていくには「収入を増やす」「支出を削減する」「資産を運用し増やす」とよく言われます。
それぞれの家庭の、理想とするライフプランをたてるお手伝いをして、実現可能にするための、様々な改善提案及び、それを実行援助をすることで「これで安心です。」と言っていただけます。
しかし、私には不思議に思っている事がありました。老後のお金が不安と言う方は、世帯年収が300万円代の方も、1000万円以上の方も同じように、不安だと感じているということです。
人口の減少、年金の支給額は減る方向、税金・社会保険の支出は増える一方、寿命がどんどん長くなっている。自分で準備するべき老後資金は、以前より増えている。どんどんマスコミが、様々な不安を煽るからでしょうか?
人生デザイン構築学校で学び、不安の原因の根本は、上記のような外的要因ではないと気付きました。
資産が増えれば、不安な感情や経済的ストレスの軽減には繋がりますが、「長生きする事が幸せだ」という気持ちには、別の目的が必要になります。
そのプロセスは、とてもワクワクするもので、自分だけではなく、周りも幸せになっていきます。
まず純資産を把握すること。毎月の貯蓄が、純資産の増加に繋がっていることを実感できれば、前向きに家計の管理に向き合えます。年に2回程度のペースでチェックしましょう。
節約は、変動費ではなく固定費から手をつける。タブーをつくらず大きな支出から。まず最初に、お父さんのお小遣いを削らなくても大丈夫です。
漠然としたものを、明確にするだけではなく、お金を貯めていくステップが、自分にとってどんな価値があるのか考える。すると、自分らしい人生の成功や幸せには、利己的なものだけではなく、利他的な部分もあることに気付きます。
前回、前々回の記事から共通するテーマは、マスコミなどの情報に支配されずに、自分らしい人生を生きようという事。この記事でも『純資産は、40代で年収の3倍くらいあると安心』なんて書きましたが、無条件に信じないで下さい。根拠に乏しい業界の一般論です。
しかし、疑うばかりで情報をシャットアウトしてしまうと、チャンスを逃します。
自分にとって何が良いかは、自分で行動し、裏を取り、確かめる必要があるのです。
そんな、自分らしい人生の為の、資産形成を学べる機会があります。ぜひ、その目で確かめに来てみてはいかがでしょうか?
http://missionmikke.sakura.ne.jp/jds2016/index.html