お金のブロックという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
私たちは日々の生活の中で、お金を受け取ったり、支払ったりしていますが、自分の中に、お金のブロックがあると、この受け取りや、支払いがスムーズに出来なくなってしまうことが分かっています。
では、お金のブロックとは一体何なのか?そして、そのブロックを消滅させる方法について考えてみたいと思います。
目次
お金のブロックとは一体何なのでしょうか?実はブロックには支払う時と、受け取る時と2種類あるのです。まずはその2つがどのように影響しているのかを確認してみましょう。
買い物をしてお金を払う時に、「あーお金が出ていってしまった」「また無駄遣いしてしまったな」などと罪悪感に似た気持ちになることはないでしょうか?
このように、支払う時に何かしらの抵抗を感じて、感情を抱くことがあるのであれば、あなたの中でお金に対するブロックがある証拠です。
今度はお金を受け取る時の罪悪感について考えてみましょう。
会社員の方の場合は、お給料の金額が毎月決まっていたり、販売する商品に対しても既に会社が決めた金額があるため、罪悪感を感じることは少ないことが多いです。
一方で、起業や副業をされてる方は、自分で請求書を書いて、金額を提示する必要があります。
本来支払っていただきたい金額より低く設定してしまうことがある。もしくは、本当は有料で仕事をしたいのに「今日はお支払いはいいです」と言って、相手からの支払いを自ら断ってしまう、などの経験があるのであれば、これもお金のブロックがある証拠です。
ではこのように、支払う時、受け取る時、それぞれの罪悪感はどのように発生しているのでしょうか。
どちらにも共通していることは「お金の流れ”だけ”」に意識が向かっているということになります。
自分のお財布から出ていく「お金」に意識が向いている状態になっており、「お金が減ってしまった」という意識になっています。
支払うときは、本来何かしらの商品やサービスを受け取っているはずですが、その受け取ったものに目線が向いておらず、「お金にだけ」意識が向かっている状態になっています。
こちらも同様に、相手のお財布からお金が出ていくことをイメージしています。
そして、相手のお財布から出たお金が、自分のお財布に入ることを想像してしまっている。
つまり、相手のお金が減って、自分のお金が増えるように考えているから、相手からお金を奪っているような感覚に陥り、「罪悪感」を感じてしまうのですね。
では、お金のブロックを外すには何をしていったらいいのでしょうか?とても簡単な方法ですが、非常に効果がある方法なので、あなたも試してみてくださいね。
まず、前提として、お金の支払いや受け取りが発生する段階では、お金の流れと逆の方向に「価値」が流れていることが分かるでしょうか?
例えば、夏の暑い日に、あなたは喉が渇いて自動販売機で160円のお水を購入したとします。あなたは自動販売機に160円を支払い、その代わりに冷たいお水を飲むことができ、「喉の渇きを潤す」という価値を手にいれました。
160円は確かに支払いましたが、その代わりに「冷たいお水」という「価値」を受け取っていることがわかるでしょうか?
これが、お金の流れと逆方向に価値が流れているという意味です。
お金を支払ったのだから、「冷たいお水」が手に入るのは当たり前ではないか。と思ってしまうと、受け取っている価値に目を向けることは難しいです。
自動販売機であれば、日々誰かが在庫を補充してくれていますし、お釣りが返せるように、小銭の交換もしてくれているはずです。
また、自動販売機の近くにはゴミ箱が設置されていることも多く、その交換などもしてくれており、私たち利用者が気持ちよくお水を購入できるような状況が常に保たれています。
このような日々の誰だか分からない人たちの恩恵を受けて、私たちは自分が欲しいと思ったタイミングで160円という金額さえ支払えば、冷たいお水が飲めるのです。
そこに目が向けられるようになると、自然と感謝の気持ちが湧いてこないでしょうか?
日々の支払いに対して、自分が受け取っているものがたくさん目に入ると、「当たり前」の感覚から「ありがたいな」「感謝だな」との思いが湧いてくるようになってきます。
この時、あなたがフォーカスしているのは、お財布から出ていく「お金」ではなく、自分が受け取る「価値」に自然となっているはずです。
支払う時に自然と「感謝だな」と思える状態になってきたなら、あなたのお金のブロックが外れてきている証拠です。
コーチング業や、コンサル業などはお客様にお渡しするものが「情報」や「助言」であるため、無形であることも多いです。
無形であっても価値が渡されているからこそ、相手が3年悩んだ悩みや課題が1時間で解決される、ということになる訳です。
今の自分からは、何も出ていっていないかもしれません。
しかし、目の前のお客様の悩みを聞き、「無」から解決策を作り出した。その「有」を相手に渡すことで、相手の人生が改善されていくことが分かれば、その「情報の価値」が見えるようになります。
このように「お金」と「価値の交換」を、もう少し俯瞰的に見てみると、お金を受け取るということは、相手の悩みや課題を解決した「ありがとうございます」という気持ちの対価として、受け取っていることなのです。
物品の受け渡しがないサービスの場合は特に、自分から何も無くなっているものがないため、「相手が得ている価値」が見えないと、お金をいただくことができなくなってしまいますね。
ですから、相手が自分のサービスからどんな価値を得ているのか?それを見つめ、その価値を「受け取ってくれた相手」に対して感謝の気持ちを持てるようになると、喜んで対価を受け取れるようになっていきます。
自分の中に培われてきた無形の資産を、相手が必要としている形で渡すことができ、相手が受け取ってくれたことに「ありがとう」。
そして、相手も情報を得たことで問題が解決されて「ありがとう」と言ってお支払いをする。
お互いの「ありがとう」がお金を通して循環されていくことが見えると、お金は「ありがとう」の循環であることが見えてくるようになりますね。
ここまで、お金のブロックを外すステップについて見てきて、支払う時も、受け取る時も「価値」に目を向けてみることをお伝えしてきました。
では実際に、日々の生活の中で何から始めたらいいかというと「お金を使う、使わないに関わらず、自分が受け取ったものに目を向けてみる」ということをしてみてください。
毎日の生活の中で考えると、
・水道が当たり前に出ること
・(都心であれば)電車が数分単位で必ずくること。
・2時間単位で時間指定をして、荷物を受け取れること
なども、多くの方々の努力や、企業努力のたまものであることが見えると「ありがとう」の気持ちを感じやすくなってきます。
また、もっと身近な例で言えば、スーパーやコンビニでの支払いの時に「ありがとう」と思って支払いをしてみてください。
ここでも、「お金を支払っているんだから、当たり前だろ!」との気持ちで購入すると、受け取っているものの価値は見えにくくなってしまいます。
いつでも自分が必要な時に、必要なものが購入できることも決して当たり前ではありません。
私たちは、コロナ禍でトイレットペーパーが無くなる経験や、マスクがどこにも売っていない状況を体験しているはずです。
そう考えると、必要なものが必要な時に手に入ることは、当たり前ではなく、毎日の生活の中で、多くのものを手にしていることが見えてくるかと思います。
このように、感謝の感度が上がってくると、受け取っているものが瞬時に見え、すると支払いの時にも「当たり前だろ」との意識よりも先に「ありがとう」の気持ちが芽生えてくるようになっていきます。
これができるようになってくると、自分がお金の受け取りをする際にも、自分が渡す価値に目が向くようになるので、相手のお財布からお金を奪っている感覚が無くなっていき、自然とお金のブロックが取れていくというわけですね。
お金のブロックは意外と根強く私たちの思考のクセとして、今の自分に大きな影響を与えています。
ですが、これを外して「価値」に目を向け、お金の授受が「ありがとう」の循環であることが腑に落ちてくるとあなたの人生がより充実していくものになっていくはずです。
毎日の積み重ねが大きな結果につながっていきますので、自分がお支払いをする時から「何を受け取っているかな?」に目を向けてみてくださいね。
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