アドラー心理学に学ぶ管理職として上手に部下とコミュニケーションを取る方法

『嫌われる勇気』(岸見一郎・古賀史健著)で一躍、日本で有名になったアドラー心理学は、日常生活の子育てから、仕事でのリーダーシップの発揮や管理職として部下の育成など、様々な場面で活用されています。
今回は職場での活用に着目し、アドラー心理学を活かした管理職が部下と上手にコミュニケーションを取る方法をお伝えします。

アドラー心理学とは

アドラー心理学とは、オーストリアの精神科医であるアルフレッド・アドラーが創始し、その後継者たちが発展させた心理学の理論、思想と治療技法の体系です。

アドラー心理学の特徴は、
・行動の原因でなく目的を理解しようとすること(目的論)
・人間を分割できない全体の立場から捉え、理性と感情・意識と無意識などの対立を認めないこと(全体論)
・客観的な事実よりも、主観的な意味づけを通して物事を把握すること(認知論)
・個人とその相手役との対人関係を理解しようとすること(対人関係論)
などが挙げられます。

今回はこの中でも、目的論に着目したいと思います。

原因論と目的論の違い

原因論とは、行動や感情は過去の原因に基づいて起こるという考え方です。

原因論は次のような問題に対応する場合に、とても活かされます。
パソコンの調子が悪くなったとします。
1.どこが悪いのか、不具合の原因を突き止め
2.修理する
たったこの2ステップで問題は解決します。

このように原因そのものを突き止めて直接アプローチすることは、原因論に基づいた行動なのです。

一方、目的論とは、「どんな未来を作りたいのか」「目的は何なのか」と未来の得たい結果にフォーカスを当てる考え方です。目標達成に適しているともいわれています。

これは
1. 問題の原因の反対の事象を見つけ(増やしたい・伸ばしたい点を決め)
2. それを指摘する
という2ステップを踏みます。

対物関係では活かされる原因論的アプローチは、実は、対人関係では上手く活かされません。というのも、問題点をしつこく指摘されて治せと言われても、そうそうできるものでもなく、嫌な気持ちが募るのが関の山だからです。

そうではなく、対人関係では、目的論的なアプローチで問題解決にあたるのが良しとされます。相手の伸ばしたいポイントを見つけ、そこを繰り返し指摘する。そうすることで、良い点が伸び、結果として当初抱いていた問題が解決するという結果を得られるのです。

管理職になったら押さえたいアドラー心理学的、部下とのコミュニケーション

もし今、「部下のやる気を感じない」、「何度指導してもミスばかりを繰り返す」という不満や悩みをお持ちなら、部下を成長させようと取ったコミュニケーションが原因論的なアプローチとなっており、結果として部下意欲が失せたり委縮した心の状態にしてしまっている可能性が高いです。

部下一人一人が持ち合わせている無形資産であるスキルや能力・知識を存分に活かすための、目的論的部下とのコミュニケーションの2つのポイントをお伝えします。

1.部下が失敗した時の心がけ

人間の脳は
・否定形を認識しない
・聞いた言葉をそのままイメージする
・繰り返し聞くことで、イメージが拡大する
という特徴を持っています。

この脳の特徴を上手く活かするのが、目的論を活用したコミュニケーションです。

例えば、大切な客先のプレゼンテーションで部下がミスをしてしまった場合、「次からはミスをしないように」とは言いません。というのも、そのような言葉がけをした場合、部下の脳内では「次、ミス、する」とイメージしてしまい、結果としてまた同じミスを繰り返したり、別のところで凡ミスを起こすという結果を招いてしまうからです。

目的論に基づいたコミュニケーションでは、ミスそのものには触れず、「客先プレゼン前に社内で事前練習会を開こう」や、「時間に余裕をもってプレゼンするために、時間15分前には終われるようスライドを作ろう」といった、やって欲しい行動や起こって欲しい出来事について指摘します。

そうすることで、部下の脳内で上手くプレゼンできる状況がイメージされ、その行動ができるようになり、求めていた結果を得られるようになります。

部下が失敗した時、その原因を直接追求することは、上司として最も避ける行動なのです。

2.部下を褒める時のポイント

部下が何か達成した時、そのことに対して褒めると思いますが、この褒め方にもポイントがあります。

相手に直接感謝をするのではなく、「○○さんがあなたが作った資料がとても分かりやすくて助かると感謝していたよ」、という風に第三者が相手に感謝をしていたと伝える、横からの貢献に感謝する方法です。

もちろん、直接、部下を褒めたり感謝を伝えても良いのですが、上から良い評価を得ようと上司の顔色を伺う人が出てきたり、上司からの感謝を、いやいや私なんて、と素直に受け取れない人が出る場合もあります。

この横からの貢献に感謝する方法だと、間接的な感謝を伝える場になるので、上記のような事態を回避することができ、部下を上手く勇気づけることができるのです。

まとめ

これまでの学校教育の影響もあり、原因論に基づいたコミュニケーションを取っている場合がほとんどです。原因探し、ダメだしばかりだと、できない理由や言い訳が増え、部下の自信はどんどん絞んでいきます。

部下の成長を促し、可能性を引き出すには、「目的論思考」「目的論的コミュニケーションアプローチ」が有効なのです。

ぜひ、目的論的コミュニケーションを身に付け、「何を得たいのか」「どうなりたい」に意識を向け、部下一人一人の可能性を広げると共に、得たい結果を得られる主体的に行動できるあなたの組織を作ってください。

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About 澤田 りよ

ONは仕事、OFFは投資 ダブルで一生稼げる私になる 人生マネジメント塾主宰、人生デザインアカデミー協会認定講師。輸出入代行・海外展開コンサル事業コマビズ代表。 「今まで培ってきて知識を活かし、人々の経済的自立を支援する」というミッションのもと、東京と大阪の2都市を中心に活動している。 趣味はマラソンと登山。お酒も好きで大衆酒場からバーまで、どこでも馴染める。

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