こんにちは!
高衣紗彩です。
仕事をしている時、あまり気を使っていないけれども、パフォーマンスに影響を与える重要なことがあります。それは何だと思いますか?
・・・。
それは、何にフォーカスするか、何に意識をむけるか、という、『意識の向けどころ』です。
仕事をしていると、様々なことが起きますが、私たちは、今、”目の前で起こっていること”、中でも、”悪いこと”、に注意を向けがちです。
それは、人間の習性なので、そうしないようにしようとあがくことは、無駄なことです。それより、そうなる習性がある、ということを理解し、受け入れ、それを所与とした上で、ではどうすれば良いか、を考えるのが賢明です。
目次
今、目の前で起こっている悪いことに注意が向いてしまうのは、私たちは、愛より恐怖を、1) 先に、2) 強く、感じるようにできているためです。それは、脳の生存本能に関係しています。今目の前に起こっていることの中から、自分の存在を脅かすものをわざわざ見つけ出す能力。それが生存本能です。
そして、自分の存在を脅かすものに対するセンサーが高くなればなるほど、弱肉強食の中で動物として生きていくためには、優秀だということになります。
私たちの先祖は、種として生き残って来た人たちです。その先祖から生まれて来た私たちのDNAには、感度の良いセンサーが組み込まれているのです。いわば、私たちは、『恐怖を感じ取るエリート』ということになります。
この習性を利用しているのが、メディアです。メディアは、今起こっていること、そして、良いニュースより悪いニュースを取り上げます。悪いニュースをもっと悪く見えるような見出しをつけて、店頭に並べます。
私たちは敏感にそれを目でキャッチし、注意を向け、意識を向け、そして買ってしまいます。恐怖に駆られた場合、私たちの行動は早くなります。結果として、「すぐ」買ってしまうのです。
恐怖から出る行動には、「自己防衛」「保身」などがあり、それらは「他人を蹴落とす」「足を引っ張る」などの「競争」行動に発展し、さらには「嫉妬」や「妬み」「怒り」などの強いネガティブなエネルギーを持つ感情が生まれ、それらの感情から行動をとるようになります。
ですが、そんな恐怖を感じる必要は、この現代社会にはもうありません。敵が背後から襲ってくることはないし、悪いことに意識を向けなくても生きていけるどころか、立派に臨む人生を歩いていくことができます。環境が変わったのです。
幸いなことに、私たちは、環境の変化に応じて変化する能力、を持っています。それをダーウィンは「進化」と呼びました。ダーウィンは、
「この世に生き残る生き物は、最も力の強いものか。そうではない。最も頭のいいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ。」
と語ったとされています。(されています、としたのは、世界的にそのように伝わっていますが、それが確認できているわけではないようなので。)
現在の環境で生きていくには、もう必要ないのに、未だに恐怖にコントロールされた行動を起こしてしまう。その先に、進化発展はありません。
人は感情で動きます。感情を揺さぶるのは愛のエネルギーです。仕事とは、人と関わることです。恐怖と愛とは共存ができないので、恐怖から出た行動をとっている時には、愛はそこにはありません。なので、仕事で恐怖から出た行動を取っている以上、クオリティの高い仕事を永続的に続けていくことはできないのです。
愛から出た行動を、仕事の場でこそとることが、これからの時代、良い仕事をしようと思ったら必要不可欠です。
環境が変わった今、私たちはどんな能力を備え、どんな進化を遂げれば良いのでしょうか。
それは、様々な事象の中に、『愛』を見、『愛』に関心と注意を向け、『愛』から行動するように、自分を持っていくことです。言うは泰し、実際にそう行動するのは、難しそうに感じるかもしれません。ですが、難しいことはありません。
幸いなことに、私たちの脳には、RASというフィルター機能が備わっています。自分にとって重要なことしか目に入らないし、注意も向かないし、記憶もできない、ようにできています。ならば、自分の脳に、「恐れより愛が重要」と、認識させれば良い、と言うことになります。
では、認識させるためには、どうしたら良いのでしょうか
恐怖を感じる扁桃体より、愛を感じる前頭前野を使うと、自分で自分に宣言します。
今起こっていること、に、何も考えずに、自分の中に出てきた反応のままに行動すると、先にお伝えしたように、私たちは恐怖から行動してしまいます。怒りも恐怖から出る感情です。感情を抑えるのは、よくありません。抑えた感情は、中で膨らむからです。決して無くなりません。そして、蓄積され、自分のコップ一杯になると、溢れだします。抑えるのではなく、あ、この反応は、原始脳が働いて「恐怖」から出た反応だ、と認識します。そして、一息置いて、「恐怖ではなく愛から」行動するとしたら、どんな行動になるだろう、と考えてみます。
そして、いくつか行動を思い付いたら、その中で自分にできることをやる、ことを選択します。私たちは、反応のままに行動するのではなく、恐怖からの行動か、愛からの行動をとるか、選択できるのです。他のことを心配する必要はありません。ただできることを実行します。
恐怖から出る行動は、私たちが望む結果をもたらしません。恐怖がエネルギーの源になったとき、短期的な瞬発力は出ますが、持続力はありません。長く続けることはできず、私たちが持つ本来の力が発揮できません。人も動かせません。誰にも協力してもらえません。
仕事とは、自分の一番強い部分 ーそれは人より相対的に強い部分ー を人に提供することです。そして、自分以外の人にも、それぞれが一番強い部分 ーそれは自分は弱い部分ー を提供してもらうことです。それがうまく回った時、一人一人ができることより、チームで成し遂げられることが甚大になります。自分だけが動いても、人に動いてもらえなければ、良い仕事はできません。
一方、愛が源にある行動は、私たちが持てる(と自分が認識している)力の何十倍もの力を発揮させてくれます。愛と感謝のエネルギーは、マイナスでもなくプラスでもない、ニュートラルのエネルギーで、それが故に無限大∞です。
枯渇することはなく、それどころか、後から後からパワーが湧き出て来るものです。自分が本来持つ力を、増幅して提供することを可能にしてくれるのが、愛のエネルギーなのです。
仕事とは、人と関わることです。いかに人に動いてもらえるか、が、良い仕事、高いパフォーマンスをあげられるかどうかの鍵になります。人は感情で動きます。感情を最も高い波動で揺さぶるのは愛のエネルギーです。だから、愛から出た行動を、仕事の場でこそ、とることが、これからの時代、良い仕事をしようと思ったら必要不可欠なのです。
マネジメントも、昭和の時代の「締め上げる、カツを入れる、怒鳴る、叱る」をやっていたら、ワークしません。人間という種は、全体で進化していて、時代時代にも、エネルギーのサイクルがあります。
いつまでも、恐怖から出た行動をとって、旧人類として生きた化石にならないよう、これからは、進化した種として、愛に意識と注意の焦点を当てるようにしましょう。そして、自分にできることなら、それが何であれ、やること。それは、今までのあなたなら、しない行動かもしれません。それをやってみる。それが、進化です。
恐怖から行動するエリートから、愛を行動に乗せて生きるエリートへ、進化を遂げましょう。思ったら、すぐにできます。この記事を読んだ後に届いたメールへの反応から、まずは行ってみましょう。きっと、今までと違う展開が待っていますよ。
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学校長 高衣紗彩
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