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2020
12月10日

米大統領選、選挙人投票後の仕組み

米大統領選、選挙人投票後の仕組み

2020年11月3日に行われた米大統領選挙は、これまでと異なった点で世界の注目を集めています。それは、今回の米国大統領選挙では、不正選挙が複数の州で大掛かりに行われているとの指摘が続いている点です。大手メディアでは伝えられていませんが、既に多くの証拠と証言も上がっています。
不正選挙の行方は、どのような成り行きとなるのか、12月10日時点での今後の焦点についてお伝えします。

大統領選挙のスケジュール

11/4 – 12/14 得票集計 結果確認証作成
12/14 選挙人の投票(12月第2水曜日の翌月曜日)
12/23 投票証明書の提出
1/3 新国会
1/6 上下院合同会議で票をカウント
1/20 新大統領就任式

焦点1:選挙人の投票の縛り

米大統領選は、有権者が11月の投票で直接、大統領を選んでいるわけではありません。有権者は「選挙人(elector)」と呼ばれる538人を州ごとに選んでいます。有権者の投票結果を受けて、選ばれた選挙人538人による投票によって、大統領は選ばれます。
焦点の1つが、この選挙人による投票にあります。
全ての州の選挙人が、決められた当選者に投票しなけばいけない、ということではないからです。なぜなら、州の結果に忠実に従わないことを禁じているわけではないようです。実際、2016年の選挙では、州の決定に従わない非忠実な投票が10投票ありました。

焦点2:選挙人の選出方法

選挙人の選出方法は合衆国憲法には記載されておらず、州によって選出のプロセスが異なります。
各州の選挙人を選ぶには、通常2つのプロセスがあります。
1.各州の政党が総選挙の前に選挙人候補者を選ぶ。
2. 総選挙の期間中に各州の有権者が投票を行い選挙人を選ぶ。
この2つのプロセスに則り、各州で選挙人が決まっているか、もしくは決めている最中だと思われます。
今回は、選挙結果に違憲している疑いがあるため、トランプ陣営は州議会での選挙人の選び直しを主張しています。州議会の議員は、その州の投票者から民主主義に則って選ばれた人たちです。民主主義に則った選挙を遂行するためにも、その人たちに選挙人を選ばせようとしているのです。

州議会で選挙人を選ぶ場合

州議会で選挙人を選ぶ場合、上下両院の単純過半数で決まります。接戦州6州のうち5州(アリゾナ、ウィスコンシン、ミシガン、ジョージア、ペンシルベニア)は、共和党が両院で過半数を取っています。
州議会で選ぶとなると、現在トランプ陣営が行っている訴訟がどのような成り行きになっても、共和党が上下院ともに過半数を占めているため、そこで選ばれた選挙人は共和党よりの人が選ばれる可能性が大きくなります。
既に多くの不正の証拠が出回っており、ジョージア州においては投票の認証作業のやり直しを求める人たちが38%から58%も存在しています。州議会で選挙人を選ぶとなると、公正な選挙を求めるこのような人たちにより、共和党の候補(トランプ大統領)に票を投じる可能性も出てきています。

焦点3:Contignent Election(不測事態選挙)

米大統領選挙は、選挙人獲得数が270あれば当確となる仕組みになっています。また、選挙人の獲得数が269:269と、両陣営とも270に届かない場合どうするのか、ということも定められています。
Contignent Electionは次の2つの投票から成り立っています。
1.下院50州が1州につき1票ずつ投票し、大統領を選出
2.上院100人が1票ずつ投票し、副大統領を選出

下院の現状況は、共和党197議席、民主党232議席と民主党が過半を占めています。一方、州単位で見ると、共和党27州、民主党23州と共和党が過半を占めており、下院ではトランプ大統領を選出する可能性があります。
上院では現状、共和党50議席、民主党48議席となっており、合計100議席に対して2議席不足しています。これがどちらの政党に属するのかが、いま焦点になっています。

焦点4:ジョージア州の上院2議席の行方(1月5日決選投票)

ジョージア州の2議席が未定になっています。いずれの候補も過半数に届かず、1月5日の決選投票に持ち込まれることになりました。
共和党がこのうちの1議席をとれば、51:49で過半数を占めることになりますが、民主党が2議席取ると、50:50となり、いずれも過半数を超えない結果となります。この場合、次期副大統領が決定票を投じることになります。
現状では、バイデン氏が大統領と選ばれているので、次期副大統領はカマラ・ハリス氏となります。彼女が決定票を投じるなら、当然ながら副大統領には自分自身をに投じることでしょう。
そうなると、仮に下院でトランプ氏が逆転勝利したとしても、副大統領はハリス氏が就任する可能性もあります。そうなると議会は非常にねじれた状態になり、これは1959年に100議席になってから、2度目の非常にねじれた状態になります。
これらの焦点はYouTube番組『さあや学長ライブ』でも詳しく解説しています。こちらもご参照ください。
https://youtu.be/yx5AF241qHE

投稿者澤田 りよ

ONは仕事、OFFは投資 ダブルで一生稼げる私になる 人生マネジメント塾主宰、人生デザインアカデミー協会認定講師。輸出入代行・海外展開コンサル事業コマビズ代表。
「今まで培ってきて知識を活かし、人々の経済的自立を支援する」というミッションのもと、東京と大阪の2都市を中心に活動している。
趣味はマラソンと登山。お酒も好きで大衆酒場からバーまで、どこでも馴染める。

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