2019年7月9日
若い頃と比べて、最近は仕事の処理能力が劣ってきた、集中力が続かない・・・
そんな悩みを抱えていませんか?
その悩みはワーキングメモリの働きが低下しているのが原因かもしれません。
ワーキングメモリを鍛えることで、仕事の効率と記憶力を同時にアップすることができます。
今回は、そんなビジネスパーソン必見のワーキングメモリの鍛え方についてお伝えします。
ワーキングメモリとは、人間の記憶の機能の1つです。作業記憶、作動記憶とも呼ばれ、短い時間に脳の中で情報を保持し,同時に処理する能力のことを指します。
会話や読み書き、計算など、ものごとを考える時に使う記憶のことで、私たちの日常生活や学習を支える重要な能力です。この能力が高いほど、複雑で高度な思考や行動が可能になると言われています。
私たちの記憶は感覚記憶、短期記憶、長期記憶の3つに分けられます。
ものごとを覚えておける時間の長さによって分けられ、
感覚記憶は約0.25~1秒程度
短期記憶は約5~30秒
長期記憶は長期間、長いものだと何十年間
と覚えておくことができます。
短期記憶は覚えておける数が5~9個で平均的に7個であることが様々な実験で判明しています。
最大9個しか短期記憶では覚えておけないのでは頭に入ったしりから記憶が抜け落ちるという事態が発生してしまいます。
実際の日常生活でそういうことにならないのは、ワーキングメモリの働きにより、必要と判断された情報が短期記憶から長期記憶へと送られ、脳の中で保管されているからです。
私たちが問題なく日常生活を送れるのは、このようにワーキングメモリによるところが大きいのです。
私たちの日常生活を支えているワーキングメモリですが、これを鍛えることでIQが向上することが最近の研究結果で分かりました。
参照:https://www.pnas.org/content/108/25/10081#sec-3
IQは柔軟な思考能力を指す「流動性知能」と知識を指す「結晶性知能」という2つの知能からなっており、ワーキングメモリを鍛えることでこの流動性知能が向上するのです。
つまり、ワーキングメモリを鍛えることで、流動性知能の能力の
・情報処理能力
・記憶力
・集中力
・思考力
・推論力
が向上すると言うことができますます。
その結果、より効率的に仕事を行えるようになるという効果も得られるのです。
ワーキングメモリに負荷をかけることで鍛えることができます。
その1つがランニングです。
注意力や体力のコントロールに、ワーキングメモリを使うからです。
ランニングのスピードはちょうど会話ができない程度のスピードでも十分です。
ランニングでも特に効果があるのが、山の中を走るトレイルランニングです。
常に体のバランスを考えながら走るため、より多くの集中力と注意力を要し、ワーキングメモリを鍛えることができます。
ワーキングメモリは脳の前頭前野という部位に位置しています。
よって前頭前野を活性化させることで、ワーキングメモリを鍛えることができます。
その方法が瞑想です。
瞑想と聞くと、脳の活動を落ち着かせるというイメージを持つ方も多いと思います。
ですが、瞑想の効果としては恐怖や喜びといった感情を司る扁桃体の動きは鎮まる一方で、思考を司る前頭前野の働きがより活発になるということが分かっています。
前頭前野の働きが活性化することで、間接的にワーキングメモリの働きも活性化させているのです。
ワーキングメモリを鍛え、活用する効果は、記憶力の向上にとどまらず、情報処理能力や思考力の向上による仕事の効率性の向上といった多岐にわたるメリットをもたらします。
今後、ビジネスで能力・効率アップを目指している方は、ぜひこの記事を参考にワーキングメモリを鍛えてみてはいかがでしょうか。
ONは仕事、OFFは投資 ダブルで一生稼げる私になる 人生マネジメント塾主宰、人生デザインアカデミー協会認定講師。輸出入代行・海外展開コンサル事業コマビズ代表。
「今まで培ってきて知識を活かし、人々の経済的自立を支援する」というミッションのもと、東京と大阪の2都市を中心に活動している。
趣味はマラソンと登山。お酒も好きで大衆酒場からバーまで、どこでも馴染める。