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2017
10月13日

人気が高い商品と中身が良い商品を見分けて運用するポイント

こんにちは!ミッション・ミッケ人生デザイン研究所 研究員の澤田りよです。
来年から始まるつみたてNISAの口座開設が各金融機関で始まりました。私も複数の証券会社から口座開設の案内メールを受け取りました。
このつみたてNISAの対象商品は金融庁の要件を満たしたものに限られます。その要件の1つに、「分配頻度が毎月でないこと(毎月分配型ではない)」があります。
毎月分配型は資産形成の原則に反すると、昨今、批判の声が高まっています。そこで今回は、毎月分配型の投資信託の最近の動きについてお伝えします。

毎月分配型運用から目を覚ます

毎月分配型の投資信託は、超低金利時代の今、高い分配金を毎月もらえるという魅力および、年金の足しにできるという安心感からか、2003年から15年までの資金純流入額は、年平均で約4兆6千億円に達しました。
しかし、昨年の純流入額は4分の1の1349億円と激減し、今年1~9月まででは、4989億円の純流出に転じました。
今年9月までの資金流出のトップ5全てが毎月分配型という点からも、資金流出の傾向が強いことが伺えます。
資産形成の原則は「長期・分散・積立」です。毎月積立てをすることで元本を増やし、それを長期で運用することで複利の効果を得られ、資産を大きく成長させることができます。それが、毎月分配金をもらっていては、元本が減る上、分配金は複利の効果を享受できないため、資産の成長速度が遅く運用効率が悪くなります。
このように、毎月分配型は資産形成に向かない商品だと、個人投資家も気が付いたのでしょうか?

毎月分配型はまだ人気が高い?!

資産流入から流出に転じた要因は、昨年11月以降に有力投信が分配金を引き下げたことが影響していると言われています。高い分配金に惹かれて購入したのに、その分配金が下げられ、商品の魅了が薄れたが故に売却した、というのが実態のようです。
残念ながら、資産形成の原則に気づいた、ということではありません。もちろん一部では、毎月分配型の問題点に気づいた方もいらっしゃるでしょう。ですが、今年1~9月までの資産純流入のトップ5のうち1位と3位が毎月分配型であることから、依然として多くの人が毎月分配型を購入し続けていることが伺えます。
これをもって、需要がまだあると述べている記事もありました。そうではなく、金融機関から勧められるがまま、中身を判断せずに(できずに)購入しているだけだと思われます。

美人コンテスト運用から卒業する

「人気が高い商品」と「中身が良い商品」は全くの別物です。
株式投資の世界には「株式投資は美人コンテストと同じ」という考えがあります。自分が本当に美人だと思う女性ではなく、多くの人が美人だと思った女性が優勝する。そこに美人という明確な基準はなく、より多くの人に選ばれるかどうかが大切ということです。
飲食店を選ぶ時も、店内がガラガラのお店と行列ができているお店だと、行列がでている=美味しい、と判断して最後尾に並び、気づけばあなたの後ろにも列が連なっている、という経験はありませんか?実は、そのお店は味が美味しいために行列ができているのではなく、店員の店内への案内が遅いがために行列ができているだけかもしれません。
これと同様で、資金流入ランキング上位の商品=運用成績が良い商品とは言えません。そもそも、投資信託は長期運用に適した商品につき、運用方法も「長期・分散・積立」が適しています。
証券会社の窓口で紹介される数ページだけの商品説明がほとんどない資料や、窓口での口頭説明だけで、運用先を決めるのは避けましょう。必ず自分で商品の中身を確認し、どこに投資をしている商品なのか、運用成績は良いのか、純資産は増え続けているのか、手数料はいくらなのか、そして分配金はどうなっているのかなどを確認しましょう。

まとめ

一時は純資産額ベスト10のうち、毎月分配型が8~9本という、売れに売れた時代もありました。それも今となっては過去の話で、現在は金融庁長官が直々に毎月分配型は資産形成に向いていないと批判をしたり、つみたてNISAの運用対象商品から外すなど、個人投資家の私たちが資産形成しやすいように状況は変化しています。
これからの運用においても、毎月分配型を避けるのはもちろんのこと、人気のある商品が良い商品であるという考え一掃し、自分の目で商品の内容や運用状況を確認した上で商品を選択するようにしましょう。

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    投稿者澤田 りよ

    ONは仕事、OFFは投資 ダブルで一生稼げる私になる 人生マネジメント塾主宰、人生デザインアカデミー協会認定講師。輸出入代行・海外展開コンサル事業コマビズ代表。
    「今まで培ってきて知識を活かし、人々の経済的自立を支援する」というミッションのもと、東京と大阪の2都市を中心に活動している。
    趣味はマラソンと登山。お酒も好きで大衆酒場からバーまで、どこでも馴染める。

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