こんにちは!
ミッション・ミッケ人生デザイン研究所 研究員の澤田りよです。
投資はしていませんが外貨預金はしています。という方がちらほらいます。今の日本の低金利では貯金をしてもお金は増えないので、少しでも高い金利を得てお金を増やしたい!という思いで始めているのでしょう。
外貨預金は定期預金代わりに、お金を増やす手段として最適なのでしょうか。
お金が減ることはないのか、使用している人はどんな人たちなのかを、これから外貨預金始めようと検討している人にも理解しやすいようにまとめました。
目次
外貨預金とは、その名前のとおり日本円以外の外国の通貨(外貨)で預金することです。基本的に預金の方法は日本円での預金と同じです。円預金では日本円を預けて日本円で受け取りますが、外貨預金の場合は、
1)日本円を外貨に交換して預け、受け取る時に預けていた外貨を日本円に交換する
2)日本円を外貨に交換して預け、外貨のまま受け取る
3)既に所有している外貨を預金して、受け取る時に日本円に交換する
4)既に所有している外貨を預金して、外貨のまま受け取る
の4通りの預金方法があります。
2)及び3)の外貨を直接預金する方法は取扱いのない銀行もあるので、ご注意ください。
2014年から2018年の過去5年間の個人の外貨預金残高の推移は2015年に前年度より残高が減ったものの、その後は3~10%の増加率を示しています。普通預金と貯蓄預金残高の伸びが5~8%なのに比べると、2018年は外貨預金の方が残高額を伸ばしています。
実際に外貨預金を利用している人はどれだけいるのでしょうか。
2017年に1万人を対象に行われたインターネット調査では、外貨預金の利用経験者は2割、現在も利用している人は1割という結果でした。
その年齢別の内訳は50代以上が52%を占め、40代が28%と続きました。
(参照:外貨預金の利用に関するアンケート調査(第9回))
某銀行が発表している外貨預金保有者の割合も50台以上が37%と最も多く、40代の34%が続いています。
30代以下の年齢では日本円での資産を築くのを優先しているため、外貨に目を向ける人が少ない。また、最近では仮想通貨などにお金を投じる人が増えているのも、その一因ではないでしょうか。
外貨預金の主なメリットは高金利、為替差益の2つです。
低金利が当たり前になっている日本では、普通預金金利が0.001%と低い中で、外貨預金はメガバンクでも米ドルであれば0.2%と200倍もの金利差があります。また、定期的なキャンペーンでさらに金利が高くなることもあります。
外貨預金には下記の通貨が主に使われています。
カッコ内には金利を定める基になる政策金利を記載しています。
米ドル(2.25%)
ユーロ(0.00%)
英ポンド(0.75%)
カナダドル(1.75%)
豪ドル(オーストラリアドル)(1.5%)
NZドル(ニュージーランドドル)(1.75%)
南アフリカランド(6.75%)
トルコリラ(24%)
ユーロを除き、どの通貨の金利を見ても、日本円預金と比べてより高い金利を得ることができます。
外貨預金のもう一つの大きなメリットが、為替差益です。預け入れた時よりも、払い戻したときの為替レートが円安になった場合、日本円で受け取れる金額は大きくなります。
米ドルの外貨預金の例で考えると、1ドル100円で100万円(1万ドル)を預金を預けたあと、円安が進み払戻しの時に1ドル110円となっていた場合、110万円が戻ってきます。
(金利や手数料などは除いて計算しています。)
このように、預け入れた時点よりも円安が進めば進むほど、金利とは別の為替差益を得ることができます。
外貨預金の主なデメリットは手数料の高さ、為替差損の2つです。
日本円を外貨に交換する際、また外貨を日本円に戻す際、それぞれのタイミングで為替手数料が発生します。
手数料は銀行によって異なり、また「日本円→外貨」と「外貨→日本円」でも異なります。米ドルへの換金手数料を0円に設定している銀行でも、米ドルから日本円に戻す際に0.04円~02.5円かかるのが一例です。最初の手数料が0円だからと、飛びつかないよう注意しましょう。
「日本円→外貨」「外貨→日本円」往復の手数料
手数料は別途支払うことはなく預け入れる金額から引かれるため、このデメリットに気が付きにくいので注意しましょう。
これは、先に述べた為替差益を得るというメリット、の逆の状況です。預け入れた時よりも、払い戻したときの為替レートが円高になった場合、日本円で受け取れる金額は小さくなります。
外貨預金ではないですが、高金利通貨であるトルコリラ建て運用をしている人が日本には少なからずおり、その多くの方が昨年夏の急激な円高により、大きく資産を減らしました。
このように払い戻しをする時に、運良く円安になれば良いものの、円高になると元本割れになる可能性も秘めています。また円安、円高のどちらかに賭けるというのはギャンブルと同じです。
こちらのサイトで政策金利と為替変動の推移をグラフで確認できます。ぜひ、参照してください。
https://zai.diamond.jp/list/fxmarket/kin
最後に、外貨預金のメリット、デメリットを踏まえて、外貨預金を利用している人・したい人、利用したくない人・続けたくない人に、それぞれの理由を尋ねたアンケート結果を見てみましょう。
貨預金を利用したい(今後も続けたい)理由
・中長期的に保有し、金利と差益をとりたい。(男性73歳)
・銀行金利がゼロに等しく、少しでも資産運用したい。(男性51歳)
・ハイパーインフレになったときに、円しか持っていないと不安だから。(女性57歳)
・資産の運用として、リスク分散をしたいと思っているため。(女性31歳)
外貨預金を利用したくない(続けたくない)理由
・世界的に為替相場が不安定な時期であるが、外貨の場合、万一の場合に預金の保護が一切ない。(男性46歳)
・株式のほうが少ないお金で利益がでるし、先が読めないのでしていない。(女性68歳)
・自分の好きなタイミングで利益を確定できないし手数料が高いイメージがある。(男性49歳)
・通貨の変動を読み取る能力に長けていないので、ある意味株と同じようなリスクのある外貨預金はしたくないから。(女性42歳)
成功する資産形成の一歩は、自分の言葉でメリット、デメリットを説明することができ、その上で行動をすること、だと考えています。
低金利がいつまで続くか分からないこの状況で、少しでも高い金利を得られるからという単純な理由だけで行動せず、メリット・デメリットの両方を把握し、その上で外貨預金を始めるのかどうかを決めていただければと思います。
ONは仕事、OFFは投資 ダブルで一生稼げる私になる 人生マネジメント塾主宰、人生デザインアカデミー協会認定講師。輸出入代行・海外展開コンサル事業コマビズ代表。
「今まで培ってきて知識を活かし、人々の経済的自立を支援する」というミッションのもと、東京と大阪の2都市を中心に活動している。
趣味はマラソンと登山。お酒も好きで大衆酒場からバーまで、どこでも馴染める。