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2024
10月07日

期待にも種類があった?それぞれの特徴と付き合い方

期待にも種類があった?それぞれの特徴と付き合い方

「他人にどんな期待を持っていますか?」
と問われたらなんと答えますか?

「急に聞かれてもわからない」
「そもそも他人に期待なんてしていない」
これは人によって答えが分かれそうです。

巷では、他人に期待しないというメソッドがよく語られています。
期待しないことでストレスを減らす、気持ちに余裕を持つ、落ち込みをなくすなど、実際に試してみて、効果を実感した方もいらっしゃるかもしれません。


ですが一方で、「他人から期待されていない」と思うとどうでしょう?少しがっかりするという方も多いのではないでしょうか。
必ずしも期待が悪いわけではありません。期待されていると感じて、実力以上の力を発揮するなど、他人からの期待がプラスに働くこともあります。
それではどうすれば期待と上手く付き合っていけるのか。

今週は日常生活でよく見かける他人への期待について、人間行動学の観点から考えてみたいと思います。

期待の種類

期待は3つの種類に分けられます。
自分がしている期待の種類がわかれば、付き合い方も見えてきます。

役割期待

「〜は〜するべき」と役割に対して抱くもの。
「上司は部下が困っている時に、助け舟を出すものだ」と、部下が一方的に持っているような期待のことです。これには、社会の風潮や、過去の上司の存在が大きく影響します。今の上司が「自分が下手に介入して、部下の邪魔をしてはいけない」と考えていた場合、「困ったら助けてもらえる」という期待が裏切られ、部下はイラっとしたり、がっかりしたりするでしょう。

願望期待

「あの時は〜と褒めてほしかった」という、特定の相手に対する、個人的な願望。
「結婚記念日には、夫にプレゼントを買ってきてほしい」と奥さんが一方的に持っているような期待のことです。しかも、察してほしいため、自分から「プレゼントを買ってきて欲しい」とは言わず、プレゼントをもらえなかった奥さんは失望することになるでしょう。もしかしたら「私は愛されていない!」と思ってしまうかもしれません。

一見愛情期待

一般的に親が子に対して抱く傾向にあるもの。
「小学生は、学校から帰宅したらゲームよりも宿題を優先するもの」と親が一方的に持っているような期待のことです。子供が同じ様に考えていない場合、ゲームより勉強を優先するという期待が裏切られ、親は子供を叱ります。

一見愛情のように見えますが、実はこれは価値観の押し付けです。
「押し付けではなく、子供のために言っているんです!」と言う親御さんは多いですが、血が繋がっている親子でも、価値観は全く異なるのです。

この一見愛情期待について、もう少し掘り下げてみましょう。

好きこそものの上手なれ

タレントのサカナくんをご存知でしょうか?「ぎょぎょっ」というフレーズが特徴的な、魚にとても詳しい方です。
彼は海洋立国推進功労者内閣総理大臣賞を受賞したり、東京海洋大学名誉博士として活動していたり、今は様々な分野で大活躍されていますが、小学校の頃は、授業中勉強に集中せず、学校の先生を困らせていました。

勉強せずに一体何をしていたかというと、ずっとノートに魚の絵を書いていたそうです。学校の成績が悪くなることを心配した先生は、サカナくんのお母さんを呼び出して、しっかり勉強するように言って欲しいと伝えました。すると、お母さんは、「この子は魚の絵を描くのが好きなんです」と応えたそうです。
つまり、魚の絵を書くこと=好きなことをさせてあげて下さい、ということですよね。

そのように好きなことを徹底的にさせていったことが、今の活躍に繋がっているわけです。

例えば、好きな魚のことを知ろうとして魚図鑑を開いて、説明文に知らない漢字があったとします。その文章を読みたいので、自主的に漢字を勉強しますよね。もしくは、魚の生態系や致死率のことを知ろうとしたら、自ずと計算の仕方を勉強します。

「好きこそものの上手なれ」と良く言うように、本人が価値を感じることに時間や労力を費やすことを認めてあげれば、予想もしなかったパワーを発揮するのです。

また、本人の意思を尊重してあげることは、自分で考える力を育みます。一方で、「こうあるべき」と親の価値観を押し付けてしまうと、何か質問しても人の顔色を伺って答えるなど、自ら考える力が低下してしまうのです。

期待とうまく付き合う

前述した3つの期待との付き合い方がわかれば、落ち込むことや、イラっとすることがなくなり、結果自分が一番楽になります。では実際にどうすればよいでしょうか。

まず、各種類の期待をしている自分を認知すること。
「今、自分は部下に対して役割期待をしていたな」「昨日旦那さんにイラっとしたのは、願望期待をしていたからだな」と気づくことです。

そして次は、その期待に対して戦略を立てます。
目の前の現実をそのまま受け入れ、自分の期待そのものを手放します。もし、期待していることを、どうしても相手に実行して欲しいのであれば、話し合ってすり合わせをしましょう。手放すのは、「察して欲しい」という自分勝手な想いです。きちんと相手に伝わる様に自分の気持ちを伝え、相手の気持ちにも真摯に耳を傾け、折り合いがつくポイントを探すのです。

まとめ

全ての期待に共通して言えることは、一方的であることです。
一方的だからこそ、すれ違いが起きて、負の感情を生み出す結果になってしまいます。
意識的に自分の期待を認知し、うまく戦略を立てながら、必要に応じて双方向のコミュニケーションを取っていきましょう!

 

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