「部下がついてこない」
「自主性がない」
「やる気が見られない」
「指示待ち族で使えない」
リーダーとしてこんな悩みを抱えて、
「どうしたら部下が自分の理想通りに成長してくれるか?」
と繰り返し考えていませんか?
実はこの問い方自体に問題があります。この問いを続ける限り、問題は解決せず、むしろ形を変えて次々と新しい問題が生まれ続けることになります。
今回は、リーダーとして部下と接する時に外してはいけない重要なポイントをお伝えします。
問題の原因は、「相手をどう変えるか?」という問いにあります。
これらはすべて「相手の行動をどう変えるか?」という問いであり、ここに根本的な問題があります。
人間が何か行動するとき、
意識→認知→思考→感情→行動
という経路をたどっていることが、人間行動学の研究から明らかになっています。
つまり、行動を変えようとして、いくら口で言っても、源となる意識状態と認知が変わらなければ行動は変わりません。
そして意識状態と認知は、口で誰かに言われたところで変わりません。
人が本当に変わるのは、「ガツンと衝撃を受けた時」だけです。
感動する
感銘を受ける
心を動かされる
こういった心に衝撃を受けることを「インスパイアされる」と表現します。インスピレーションの受け身の表現です。
人はインスピレーションを受けて「ハッ」と気づいた時に、意識が変わり、認知が変わり、思考が変わり、その結果として行動が変わります。
つまり、部下の行動を変えたいと思ったら、部下をインスパイアすれば良いのです。リーダーとして、部下を感動させる、部下に感銘を与える、部下の心を動かす人物になれば良いのです。
根本的に問題を解決するために重要なのは「相手をどう変えるか」ではなく、「自分はどうするか」です。
つまり、部下をインスパイアする存在になるために、リーダー自身がどう変わればいいか、を問うことが重要です。
多くのリーダーは次のような思い込みを持っています。
部下はサボるもの
一度言えば直るもの
自分でやった方が早い
仕事は結果出してナンボ
周囲よりできることが大事
仕事は完璧にやり遂げるもの
周囲に迷惑をかけてはいけない
仕事は楽しんでやるものではない
周囲に助けを求めるのは最終的手段
自分のことは後回し仕事を優先すべき
皆が頑張ってる時自分だけ帰るのはNG
部下は自分のビジョンを理解しているはず
貢献できない人間は存在している価値がない
こういった思い込みがある人は、「苦しみの意識状態」にあります。
当てはまるものがあったら、手放して、次のように上書きして「幸せを感じる意識状態」になりましょう。
部下の生きたい人生を自分から理解しよう
周囲に配慮はしつつも合わせなくていい
自分の心と身体は何より最優先にケア
できそうになかったら早めにSOSを
仕事という機会を心から楽しもう
お互いにフォローをし合おう
ヒューマンエラーは起こる
周囲との比較は意味なし
結果が全てではない
誰でも得意がある
何度でも言う
部下を信頼
リーダーの言動の前提にある『思い込み』を部下は非言語で受け取ります。リーダーが「幸せを感じる意識状態」でいることで、部下は
「信頼されている」
「大事にされている」
「気にかけてくれている」
「理解しようとしてくれている」
「しんどいのをわかってくれている」
「本当はミスはしない人間だとわかってくれている」
という実感を持ち始めます。
部下がミスをした時に「ヒューマンエラーは起こる」という前提でいたら、リーダーの言動は、
「何度言ったらわかるんだ。なぜこんなミスをしたんだ!」
ではなく
「次から正確に仕事をするためには、どうしたら良いだろう?」
「(ヒューマンエラーは起こるものだから)仮にまたミスをしてしまった時、その影響をすんでのところで食い止めるには、どういう仕組みを作ったらいいだろう?」
と変わります。部下は、
「責められると思っていたら、一緒に対応策を考えてくれた。」
「自分個人に起因するものではなく、ミスは起こるという前提で、責めることなく対応策を考えてくれた。」
ここに感銘を受け、心の距離が縮まります。そして、
「よし、明日から絶対にミスをしないぞ!」
と思います。この「意識変容」が「もっと注意をする」という行動の変容を起こすのです。
リーダーとして「部下が変わってくれない」という悩みに直面しているなら、まずは自分の「問い」の立て方を見直し、自分自身の前提を変えることから始めましょう。
リーダーの意識が変われば、部下の行動も自然と変わっていきます。
他人を変えようとするのではなく、自分が変わることで周りにいい影響を与えるーこれこそが真のリーダーシップの姿です。
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