はたして「iDeCo(イデコ)」は本当に最強の資産形成になるのか?

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こんにちは!ミッション・ミッケ人生デザイン研究所、研究員の斉藤です。

米国大統領選の波乱の結果を受け、結果が出た直後はリスクオフからトランプ・ショックになるという予想が大勢のようでした。しかし蓋を開けると、市場はむしろ逆に、経済成長への期待へと変わりつつあり、投資に気持ちが向かう人も増えているのではないでしょうか?

そのような中、確定拠出年金法の制度改正に伴い、来年1月から、新しく加入対象者になる方に向けて、個人型確定拠出年金の資料を、各金融機関が配り始めました。愛称も「iDeCo(イデコ)」と決まり、メディアでも「最強の資産形成手段」と数多く取り上げられています。

私は、生命保険会社でマネージャーとしてFPを統括しています。現場では「利用しないと損」という雰囲気の中、多くのクライアントから質問を受け始めています。先日も、ある大企業でセミナーを行った際に「iDeCo始めた方が良いですか?」と相談されました。

企業型確定拠出年金の制度を導入している会社だったので、「そちらの運用はどうですか?」とお聞きすると「そういえば、説明を受けた気もするけど、何もしていません。」との事。こういった方は非常に多く、中には「えっ?うちの会社確定拠出年金なのですか?」という方も良くいらっしゃいます。まずはこれを機会に、複雑な制度の全体を把握して、資産形成戦略に効果的に組み込んでいく為の、ヒントを紐解いて参ります。

そもそも確定拠出年金とは?

2001年に導入された「確定拠出年金」は、「DC」「日本版401k」など、メディアによって呼び方が違ったりする事も、わかりにくい原因の一つです。米国の内国歳入法401条(k)項に基づく制度を、参考にしたため「日本版401k」と呼ばれ、日経新聞でも、2~3年前までは多用されていました。米国とはそもそもの制度の成り立ち方に、大きな違いがあります。米国は、個人が自発的にリタイアメントプランニングをする際に、任意で使える口座で、将来に向けて、積立をしようと思う人向けの制度として発展しました。

日本では個人型と企業型の2種類があります。個人型は米国とほぼ同じ目的と手段ですが、日本では企業型が主流となって広がります。企業には確定給付企業年金(DB)という、従業員が受け取る「給付額」があらかじめ約束されている企業年金制度があります。会社が運用の責任を負い、運用結果が悪ければ、企業が不足分を穴埋めします。1990年代には、この積立不足が企業経営を、長期にわたって圧迫する事が表面化し社会問題となりました。

企業年金制度の破綻危機が懸念された事で、その受け皿として生まれたのが、我が国の確定拠出年金制度なのです。英語の頭文字を取ってDBと対比してDCと呼ばれました。なので、この呼び方をする場合は、従業員の為の企業年金の事を指しているのです。

なぜお得なのに普及しなかったのか?

現在、企業型の加入者は約581万人、制度導入企業は2.4万社にのぼります。個人が加入するかどうかを選択するのではなく、入社した会社に制度があれば、自動的に加入者となります。基本的に、事業主によって掛金が拠出され、加入者である従業員は、個人別管理資産の運用の指図を行います。冒頭の方は、この運用指図を加入後、一度もしたことがないとの事でした。

これに対し、個人型の加入者は28万人と普及率は、制度発足後15年経った今でもぱっとしません。今回の制度改正は、「企業年金のある会社員」「専業主婦(3号被保険者)」「公務員」などの、今まで加入できなかったほぼ全ての人(一部の方を除いて)が、加入できるようになったことです。皆さんも目にしているように、知っていれば必ず加入したくなるような、強力で解かりやすいメリットが昔からあるのに、なぜ加入者は増えなかったのでしょうか? 対象者の1%にも満たない加入率は、殆どの人が入っていないのと同じだと言いたくなります。

その理由は、単純に知られていなかったからです。何故なら普及啓蒙する人がいなかったから。簡単に言うと営業マンがいないのです。私たちは、誰でもニーズに合わせて、少しでも有利な制度から、効率的に活用したいと思うものです。そしてマネープランは、個人個人のニーズや手段や商品が多岐にわたる為、個人で決めるのは難しい面もあり、情報の伝達者が必要なのです。

しかし数ある制度や金融商品の中でも、こんな素晴らしい制度を広める人がいないのは、あまりにも金融機関の利益が少ないからです。人件費をまかなう事が出ないのです。
今後は優良顧客の囲い込みと思って、金融機関がどれだけ「損して得取れ」的な、営業を展開するかに注目です。

雑誌やホームページを、読むだけで決めるのは無謀

「iDeCo(イデコ)」の情報は、雑誌や新聞、webページなど、ここへ来て非常に増えていますが、皆さんご覧になって、詳細な仕組みまで完璧に理解できますか? どのメディアもなんとか解りやすく伝えようと、図解やメリット、デメリットなどを、うまくまとめて解説しています。どの記事にも必ず載っている図と、内容の説明があるので、複数の情報ソースを見ると、要点は大体同じだなと認識されるかも知れませんが、その要点を得るだけでも難しいはずです。

難しさの原因は、この制度は、税金や社会保険の基礎知識を持った上で、制度特有の実務を把握し、個人個人の特性を考慮して、検討する必要があるからです。投資の手法に注意が行きがちですが、投資の落とし穴の前に、制度の見えない落とし穴は想像以上にたくさんあります。もちろん見えれば、なんてことのない穴です。今どこかの金融機関で、老後資金を目的とした、長期投資の相談をしてみて「iDeCo」の話を、しっかりと説明しない担当者は信用できません。もっと利益の出る、別の取扱商品を売りたいか、知らないだけなので、他に相談できる人を探しましょう。

まとめ

今回の制度改正を期に、新しく対象者になる方が加入した場合を中心に、「加入時」「運用時」「受取時」のケーススタディーを、チームで手分けして検証をしています。これが結構なハードワークで、調べれば調べるほど奥が深い事がわかります。プロとしては、関連する別制度も網羅する必要があるのです。

インターネットで焦って申込みをする前に、本当に自分にあったプランニングが何か、広い視野で、情報収集してくださいね。前回の記事にも書いたように、信頼できるアドバイザーに相談する事もオススメです。次回はもう一歩進んでみたいと思いますのでお楽しみに。

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