あけましておめでとうございます!
(株)ミッション・ミッケ人生デザイン研究所、所長の高衣紗彩です。
今年、何か新しいことを習得しようとされている方は多いと思います。その際に、最も効率良く習得、上達できる方法はないのか、皆さん頭を悩まされ、色々と工夫をされているかと思います。
目標を設定して、行動計画を立てて・・・。
おっと、そこが挫折への第一歩。目標を立てたら、次にすることはー?
答えを先に言いましょう。答えは、戦略を立てる、です。でも、戦略ってどのように立てれば良いのでしょうか。今日は、最強の戦略の立て方をお伝えします。
例えば、今年は経済の知識を深めよう! 決意したとします。目標の表現の仕方は、第3者から見ても達成したかしないかがわかるように、数値を入れる、と言われていますが、個人の場合は、必ずしも数値が入っていなくても良いと私は思っています。
企業の場合はそれを人事評価に使うために、誰が見ても成功か失敗かわかるような目標にしなければなりませんが、個人の場合は、達成したかどうか、よりも、目標を置くことで置かない時よりなるべく遠くまで辿り着ければ良いわけで、例えば、
金融経済専門新聞の「日経ヴェリタス」が8割方理解できるようになる。
などでも良いわけです。自分が理解できたと思っても、実は本当には理解できていないこともあるので、こういう設定の仕方はよろしくないとの意見も多いですが、
目標とは、「目指す方向性」と「どの辺まで行くか」を示してくれれば良く
あとはそこに行くまでの戦略をしっかり立てれば、目標はかなりの確率で達成できるようになります。目標の時点では、こちらに向かって進むのだ、ということ、そして、この辺りまで行きたい、が本人にとって明確であれば、それで良いのです。
それよりも、重要なのは、そこに行くまでの「戦略」をどう立てるか、です。大抵の方は、目標を立てて、戦略がないまま、行動計画を立ててしまいます。
先ほどの例で言うと、1日に2記事読んでわからないところは調べる、などです。
これだと、「計画倒れ」に終わり、目標は達成できない可能性が一気に高まってしまいます。なぜなら、「この行動を続けていけば、目標が達成できるのか」が曖昧だからです。「どのようにそこにたどり着くか」の戦略が欠けているのです。
目次
答えは簡単。挫折しがちだからです。これをやっていった先には、目標達成がある、と無意識レベルで理解しなければ、私たちは頑張れません。
無意識が、「やっても無意味だよ〜」という意見を持っているならば、行動し続けることは、ほぼ100%無理です。
では、どうすれば良いか。
無意識に、「これをやっていったらここまで行くんだ。」と思わせることです。
では、無意識にそう思わせるには、どうすれば良いか。
無意識に「この道を行くと達成できる」ということを刷り込むには、右脳を活用する方法が有効です。
では、具体的に、どうすれば良いのでしょうか。
1. 最初はわからないことが多くても、すべての記事にざっと目を通します。
私たちの脳はよくできていて、左脳で理解できないことも、右脳で得た情報をキャッチしています。そして、一度でも目にしたり聞いたりしたものは、理解の程度に関わらず、脳の中で、「重要情報」ラベルが貼られ、その情報を次に見つけたら、空港やアトラクションのファーストトラックのように、他の情報を通り越して真っ先に脳の前頭前野に到達し「短期記憶するべき情報、重要マーク付き」として記憶されます。
すると、その情報を2度目に目にした時に、今度は左脳レベルで「あ、それ、知ってる」と、その情報に目が行き、意識が行き、そしてそれを読むようになります。たとえそれが2、3行の小さな情報であっても、それを繰り返すことによって、そのテーマの情報がどんどん蓄積されます。すると、次により深い内容を耳や目にした時に、それらの蓄積に助けられて、「理解できる」自分になっています。
2. その上で、目標に到達するための戦略を練ります。ここからは、ステップでご紹介したいと思います。
スペックギャップ分析を行います。
1. 目標に達成した自分には、何が備わっているかを洗い出します。(欲しいスペック)
この場合は、1) 経済の基本的な専門用語を知っている、2) 経済の「桶や理論」、すなわち「何がどうなると何がこうなる」の基本パターンを理解している、3)今経済を動かしている要素は何かを理解している、の3つが挙げられます。この部分が自分で埋められなかったら、すでにその状態にある人に聞いて明確にします。
2. 今の自分の状況(今のスペック)を把握します。
この場合は、1) 基本的な専門用語は曖昧。2) 経済の桶や理論は基本的なことは知っているつもりだが、たまに新聞の解説が理解できないことがある、3)今経済を動かしている要素は、新聞を読んでいるので何となくわかる、であったとします。
であれば、戦略は、欲しいスペックと今のスペックとのギャップをどのようにしたら埋められるかを考えれば良いことになります。
この例であれば、
1)専門用語の正しい理解をする
2) 経済の桶や理論の「例外」を理解するために、そのような解説をしているプロを探してセミナーなどに参加し理解を深める
3) 今経済を動かしている要素をより深く理解するため、状況をマインドマップに書き出して整理して俯瞰する。詳しく知るため、深い解説をしているサイトをリサーチして2,3決め、それを定期的に読むようにする。
などと、決まります。
ここでようやく、行動計画づくりに入ります。
この例であれば、
1) 経済の専門用語辞典を買って1日に2個、専門用語を理解する。or
ヴェリタスの記事の中からわからない用語を拾って、1日に一個調べる
2) 目的に合致したプロを2月中に探し、3月に第一回目の講座に参加する
3) 目的に合致したサイトを1月中に探し、ブックマークし2月からお昼休みに読む
そして、3ヶ月後、6ヶ月後、9ヶ月後に到達する姿(スペック)を決めます。
どうでしょうか。
これであれば、「1日に2記事読む」といった、「これやって目標達成できるの〜?」と無意識に疑いをかけられるような曖昧な行動計画ではなく、
「この決めた行動計画を順番に行っていったら、ゴールにたどり着くね!」と無意識は喜んでやってくれます。
そして、最後ですが重要なことは、目標を達成した姿を先に体験してしまうこと。私たちは、一人一人違った形で賢く、違った形で素晴らしい想像力、創造力を持っています。「これが最終形だよ。ここに行くんだよ」と脳に知らせておくと、無意識が勝手に自分の得意な方法でそこに近づくように働きます。
何かを習得する際に、最後の状態を知らせず、まずは、「いろは」から、一つずつ階段を登ってもらう、というやり方もあります。日本では、戦後、これが主流でした。基本をきちんと。基本ができたら、次、それができたら、次、と一つ一つ積み上げていく。
これは、子供には有効です。子供は四の五の考えずに、ひたすら言われたことをできるからです。ですが、大人には、「やる意味」がわかってないと難しい。「これを一つ一つやっていったらゴールできる」と根拠なく信じることができる人だけが、目標を達成できます。
私もそうですが、大人はそんなリスクは負いたくありません。ですが、創造力たるや、素晴らしものがあります。最初に「究極のゴール」の姿を知っておくこと、最終形を知らずに、基本の一から黙々とやっていた時と比べて、習得、上達、発展が早いのです。
例えば、水泳でも、縄をつけて引っ張って、目指すタイムの速さを身体に経験させる、という練習方法があります。
体験すると、ゴールがわかっているので、単純にやる気になるというメリットと、繰り返しになりますが、私たちの無意識が勝手にそこへの道筋を探してくる、というメリットがあります。
実際に体験できないものの場合には、疑似体験でもオーケーです。疑似体験するためには、単にその状態を「想像」して、こんな感じかな、と五感で臨場感を持って感じる、ということをします。
無意識が道筋を探してきますが、先に自分で今考えられる道筋(行程シナリオ)を作っておくと、もっと有効です。これは、想像力を働かせて、どのような旅になるのか、目標達成までに起こりうる出来事をストーリーにして、それぞれをリアルに体験します。これには、神田昌典氏が開発したフューチャー・マッピングを使うことをお勧めします。
3ヶ月後、6ヶ月後、9ヶ月後、のそれぞれに、実際に行けたところと計画を付け合わせ、ずれていたら現実に即して計画を修正します。ここでのポイントは、戦略の方は修正しないこと。戦略には時間軸がありません。「何をすべきか」は、立てた時に正しく立てられていれば、計画通りに実行できなくても、変わる必要はないはずです。
新しいことを習得するためには、目標を決めてすぐに行動計画を作らない。それをコツコツと行っていれば目標が達成で切るかどうかわからないような曖昧な行動計画ができてしまうので。
新しいことを習得するために、目標を決めたら、次の5つのステップで戦略を練ります。
1) スペックギャップを特定する
2) スペックギャップを埋めるための戦略を立てる
3) 時間軸を入れて戦略を行動計画に落とし込む
4) 最終形を疑似体験する。
5) 行動計画の修正をする。
ぜひ、トライして見てくださいね。
もちろん、目標設定の際には、自分の最高の価値観を満たす目標を設定することが、すべての中で一番大切であることは、言うまでもありません。そこがあなたが今年目指す北極星なわけですから、それは必ず自分の本当の価値観に合致していることを、しっかり確認してから、戦略、計画・・・と進んでくださいね。
2017年が皆さんにとりまして、新たな自分との出会いの年になることを信じております。
愛と感謝を込めて
高衣紗彩