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2019
06月18日

豊かな老後の人生設計のために今からできる3つのこと

豊かな老後の人生設計のために今からできる3つのこと

2019年6月18日

今朝は、金融庁が、4月12日に開かれた金融審議会の市場ワーキング・グループに「夫婦で 老後の30年間に1500万~3千万円が必要」との『独自試算』を提示していたことがわかった、と報道がありましたね。
一方で、金融庁の三井秀範企画市場局長は、衆院財務金融委員会で14日に先の金融庁金融審議会の報告書を巡り審議を開いた上で、「配慮を欠いた対応で、このような事態を招いたことを反省するとともに深くおわびする」
と謝罪しました。
件の報告書は、金融庁だけではなく、厚労省も入ったワーキンググループで、金融庁の独自試算は、報告書では使わなかったということですね。
 

老後に必要なお金は、世帯によって異なる

退職後の可処分所得や満足できる生活水準が、世帯により大きく異なると思われます。
退職後の可処分所得や満足できる生活水準は、まず、退職前の年間収入の状況に因って異なります。
現役の時に17万円で普通に生活ができていたご夫婦が定年後にいきなり26万円必要かというと、そんなことはないでしょうし、現役の時に100万使っていたご夫婦ならば、当然26万円に抑えるということは、しんどいことと思います。
人間は、一度上げてしまった生活水準を下げることというのは、とても難しいからです。ということは、現役の時の年収に応じて、必要な額も変わるということです。
そして、もう一つ、必要額が変わる要素は、「どんな生活をしたいか?」です。
ただ、これを行う時に、一つの落とし穴があります。
高衣が主催している資産形成の講座で、
『リタイア後にどんな生活をしたいか?』
を描いてもらい、それをするのに月に必要な金額を算出していただくと、かなり多くの試算を出す方がいらっしゃいます。
 
現役の時は、慎ましやかに暮らしていても、だからこそ、リタイア後は、その延長ではなく、海外旅行や趣味を満喫したい、と言う方も多いでしょう。
趣味にかけるお金くらいは用意しておきたいと言うのも、普通の心情だと思います。
ちなみに、男性が定年後に始める趣味の典型は「陶芸」「油絵」「山歩き」といわれています。
これを見て、男性諸氏の皆さんは、どう思われるでしょうか。
どれも嫌だなー、と思った方も多いと思います。
では、趣味がない場合、何をするかと言うと、8割近くの方が、仕事をしていた時間、やることがなく、家でテレビを見て過ごすそうです。
これは、以前何かのレポートで読んで記憶している数値です。
当該レポートを探しましたが、見当たらず、出所をお伝えできないのが残念なのですが、定年後の時間の使い方を調査したレポートだったと思います。
そうであれば、月に必要なお金はそんなに必要なくなります。
 
今、現役世代の中には、定年したら自由になる! ことを楽しみに、30代、40代に仕事に勤しんでいる方も多いです。
では、実際どうなのかと言うと、すでにリタイアした方々は、半年もすると自由に飽きてしまう、と言う状況が見られています。
現役時代、定年したら、朝いつまででも寝ていられるぞ、と楽しみにしていても、年をとると、毎朝5時ごろに目が覚めてしまう。
現役時代、定年したら、毎日ジムに行きたいな、と思っていても、いざ時間があると、毎日は行きたくなくなってしまう。
現役時代、定年したら、週1でゴルフに行くぞ、と思っていても、3ヶ月もしたら、週1は多いわ、と行かなくなってしまう。
年に2回は海外旅行に行きたいな、と思っていても、実は、「行っている」と言う事実に満足しているだけで、あまり楽しんでおらず、ほとんど義務のようになっていることに愕然とする。
落ち着くところは、週2、3日、2時間ジムに行ったとして、午後は近所のカフェで「お茶友だち」と世間話をして時間を潰す。
無意味。
やるせない。
そして、何かを生み出していなければ、幸せではないと気づくのです。
 
私たちは、『遊びだけ』では、幸せを感じ続けることはできないのです。
それがわかって、やっぱり働いていた方がいいな、と思い、シニア人材センターなどに出向くけれども、そこにあるのは、袋詰めやシール貼り、と言った、やり甲斐を感じられそうもない単純作業ばかり。
現役時代、それなりに腕を鳴らした人にとって、それは時間つぶしであっても、耐えられない。毎日、ジムとお茶を飲み、たまにゴルフ、たまに海外旅行の生活に戻る。
そして、1年も経たずして、やることがない生活になったことに気づき、
「あれ? やりたいことってなんだっけ?」
となってしまいます。
あんなに待望していた「自由」がつまらなくなる。
あんなにも欲しかった自由ってなんだったのだ? と愕然とする。
2年、3年まではそれでもなんとか持つが、いよいよ耐えられなくなる。
あと20年、この生活が続くのかと思うと、無価値感が襲ってくる。
今、シニアのモンスター化や鬱になる方が増えていて、社会問題化していますが、その背景には、このような、生きていることへの無価値感があると思っています。
 
話は逸れますが、ご自分で価値観ワーク(人生で最も価値を感じるものは何かを科学的に割り出す内観ワーク)をやってこられて、「自由を手に入れる」が最上位に来ている方が、一定数います。
その方々に、
「自由になってしたいことは何ですか?」
と聞くと、
ほとんどの方が、具体的に「自由になって何をしたいか」を言えません。
「自由になったら、したい時にしたいことができる。そんな人生が望む人生です。」
「したい時にしたいことって何ですか?」
「???」
ここで、明確に一言で出てこないのであれば、リタイア後は、
”あんなに待望していた「自由」がつまらなくなる” 予備軍だと言えます。
 

老後にいくら必要か、を試算するために必要な二つのこと

老後にいくら必要か、を試算するために必要なことの1つは、
1. 自分は、どんな老後を送りたいか
を、明確にすることです。
すでにお伝えした通り、それによって、必要金額は変わるからです。
それを明確にするには、自分は ・何をしていきたいのか?
が明確になっている必要があります。
何をしていきたいのか? は、今何をしたいか? ではなく、『生涯をかけて(リタイアしてから死ぬ直前まで)やっていきたいことは何か?」と言う意味です。
さらに、それを明確にするためには、
・何をしていたら、自分は幸せを感じるのだろうか?
・どんな時に、自分は生き甲斐を感じるのだろうか?

が明確になっている必要があります。
それが、「あなたの最高の価値観」です。
そこに親の価値観が入っていては、老後、仮にその価値観が満たされたとしても、幸せになりません。
 
ちなみに、知らない間に親の価値観を満たす人生を生きている人が、高衣の肌感覚で程度に差はありますが、今の社会人の9割以上を占めています。
どんな大学に入り、どんな会社に入り、どんな人と結婚し・・・と言う「子供の人生」に、自分の価値観を押し付ける親は多いですが、
どんな老後を送るか を押し付ける親は聞いたことがありません。
自分の息子娘の老後は、現役時代が社会通念上の幸せな人生であれば、老後も自動的に幸せだと思い込んでいます。
それは、多分に「お金」の観点からでしょう。
大手を勤め上げれば、退職金も、企業年金も沢山もらえるでしょうし、それまでに郊外に一軒家を建て、住宅ローンも払い終われば、あとは安泰。
それは、人生60年だった、サザエさんのお父さんの波平さんが54歳だった時代の話です。
当時は、55歳が定年で、平均寿命は60歳、定年後はわずか5年だったのです。
1、2年たてば、身体が弱って来ますから、縁側でお茶を飲みながら孫が庭で遊んでいるのを目を細めて見ていれば、幸せだったのです。
今は、65歳でも、ぴんぴんです。孫の遊びを眺めて20年は生きられません。
親は、そこまで考えて、自分の(親の)価値観を満たすことを強要したのでしょうか。
時代は、変わったのです。
 
老後にいくら必要か、を試算するために必要なことの2つめは、
2. 自分の老後はいつから始めるのか
を、明確にすることです。
老後を、仮に「収入がなくなった時以降」と定義するなら、収入が有る限り、老後は始まりません。
いつ、老後を始めるかは、自分で決めることができます。この明確なことに気づいていない人が多いです。
そこに気づけば、年金返せとデモをするより、なにで老後を後ろ倒しにしようと考えた方が、よっぽど自分の老後のためであると、わかると思います。
これを言うと、「年取ってから働きたくない」と即答する方が多いです。
が、よく考えてみてください。
冒頭で上げた、働かない生活ー朝5時に目が覚め、10時になるのを待ってジムに行き、午後は夜ご飯の時間までカフェで時間を潰すーに、あなたは20年、30年、耐えられるでしょうか?
 

豊かな老後の人生設計のために今すぐできる3つのこと

豊かな老後とは、
・死ぬ直前まで、自分がやりたいと思える仕事を続けられること
・自分が働いて得た収入と、これまで蓄えてきた資産からもパッシブ収入(投資によるリターン)が入ること
そして、収入が有る限り、そこから幾ばくかを投資に回せるはずですから、
・得た収入の一部を投資に回すことを続け、リタイア後も資産を取り崩すのではなく、『資産が増え続ける人生』をデザインすること
この3つを実現することで、リアルに実現することが可能と考えています。
要は、老後の人生設計を立てる際に考える必要があるのは、2000万、3000万、どれだけ蓄えればいいのだ? ではなく、
・いかに収入を得続け、老後の始まりを後ろ倒しにするか
・いかに資産の取り崩しを後ろ倒しにするか
・いかに年金の受取額を後ろ倒しにするか
これを考えることです。
ここで、忘れてはならないのは、
”幸せに働くことで”
です。
 
老後に働きたくない、との気持ちは、「働くことは、嫌なこと、辛いことだから」が前提になっています。
働くことが、
自分を元気にしてくれるもの、
活力を与えてくれるもの、
幸せをもたらしてくれるもの、
だったら、どうでしょうか?
これらをもたらしてくれる仕事は、
やっていることにあなたが意義を見出せる仕事
です。
それすなわち、自分が価値を感じているもの、あなたの最高の価値観を満たす仕事、なのです。
今はそうでない仕事に就いていて、65歳になってから、急に就こうと思っても、急転回は難しいです。
豊かな老後のために、今すぐできることは、
30, 40, 50代の今から、65歳以上になっても、ずっと続けていきたい、と心から思える仕事、またはそれに繋がる仕事へのシフトを考えること
または、
今の仕事をどのようにその仕事に繋げていくかを考えること
です。
 
老後に2000万、3000万必要と言われて、やばい!と不安になったり、そんなもんでいいの? と逆に油断したり、俺はそんなもんでは足りん! と高リスクのものに手を出したり・・・。
そんな風に、お上の根拠の曖昧な発表に振り回されるのではなく、
・老後に必要な額は一人一人異なる
・65歳から老後と十把一絡げに決めない(平均モデルに合わせてリタイアする必要は全くない)

ことを理解して、

  1. 自分が本当にしたい生活(人生)はどのようなものなのか
  2. リタイアしたくないと思える仕事につく道筋を今からどのように作るのか
  3. それを補完するための、パッシブ収入を産む資産を資産運用でどう作っていくのか

を、考えましょう。
だから、資産形成とキャリア形成は同時に考える必要があるのです。
リタイアしたくないと思える仕事とは、今のキャリアの延長線上かもしれません。
全く異なるキャリアかもしれません。
どちらにしても、今の雇用主からお給料をもらうのではない、
あなた独自のセカンドキャリア
になります。
それにシフトするために、今、自己投資が必要なら、今それをすることが、金融資産を作ることと同じくらい重要です。
それを使って65歳以降も毎月キャッシュフローを生み出せるのですから!しかも、辛い、しんどい思いをせず。
それと並行して、金融資産の構築を考える必要があります。
そんなキャリア、そんな資産形成戦略は、どのように立てていけば良いのか?
それを明確にする第1歩が、あなたの真の価値観を明確にすることです。
例えば、キャリアの方で、どんなキャリアか? を決めると言っても、
『何屋さん』と言う『職種』を決めると言うことではありません。
自分が幸せを感じる『要素』が明確になっていると言うことです。
・新しいことを体験する なのか
・周りに知らないことを教える なのか
・面白いことをする なのか
・できなかったことを達成する、なのか、
・物事を順序立てて行なっていく、なのか、
・人を笑わせる、なのか、
・道を極める、なのか・・・。
まだまだありますが(人の数と同じだけありますから)、要は、あなたが「それが満たされていれば幸せを感じる要素」です。
その要素が入っている仕事なら、職種を選びません。
どんな仕事であっても、その要素(あなたの本当の価値観(親のではなく)を満たす要素)が入っているのであれば、
職種は関係なく、あなたは、幸せに働くことができます。
なので、今、あなたが幸せに働ける仕事ではない仕事に就いていたとしても、がっかりすることはありません。
セカンドキャリアは、必ずしも、新しい仕事とは限らないのです。
これまであなたが仕事を通して培ってきた「無形の資産(知識、スキル、経験、知恵)が使えるもので、さらに、この要素を満たしているものであれば、これまで培ったものを活かすことができます。
リタイア後も死ぬ直前まで(でなくても良いですが、要は、自分がもう隠居してもいいかなと思えるまで)、生き甲斐を感じてイキイキと働けるセカンドキャリアを早い段階で特定し、それを助ける資産運用を同時に行う人生設計を描くこと。
(それによって目標リターンが変わり、想定リスクが変わりますので、組むポートフォリオが変わりますので。) そうすることで、報道に惑わされず、自分が最後の瞬間まで幸せに輝き、周囲も照らす人生の人生を自分で作っていくことが可能です。
 
一人ひとりの可能性を現実に 働くを楽しく、生きるをもっと面白く (株) ミッション・ミッケ人生デザイン研究所 一般社団法人人生デザインアカデミー協会 人生デザイン構築学校 代表 高衣紗彩 *あと残り1日となった、人生をデザインするステップが学べる入門講座、では、そんな話もしたいと思います。
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