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2019
02月18日

私たちが「今すぐ」に弱くなってしまうカラクリ

2019年2月18日(月)

(株)ミッション・ミッケ人生デザイン研究所、代表の高衣紗彩です。
この3月より「ポートフォリオ・マネジメント」について学び、実践する学校を開講するため、2月は、週末を中心に学校説明会を開催しています。
この学校では、ポートフォリオ・マネジメントと言うプロのポートフォリオ・マネージャーが使っている投資の仕方を学び、実践までできるようになることを目的とした、「資産形成のための学校」です。
これを行うには、これまでの投資の概念を根本から変えていただく必要があり、『投資脳』を育てていただく必要もあるため、貯蓄脳や消費脳から投資脳への転換を図るところから始めていきます。
今回は、投資脳を育てるために必要な概念について、ご紹介します。

お金のことを考える時に必ず必要な「時間」という概念

私たちは、目の前の利益に弱いものです。
1. 今すぐ、10,000円もらう
2. 1年後に12,000円もらう
あなたは、どちらを選びますか?
2は、1年で年率20%の利息がついているのと同じことなので、このご時世、2の方が断然「おトク」なはずが、実際には、1を選ぶ人も少なくありません。
現在のお金の価値、と、将来のお金の価値 は、違います。
お金の価値というのは、時間と共に上がっていくからです。
現在の1,000円と同じ価値に相当する額は、1年後には1,000円以上になります。銀行に預けておくと、1,000円を預けたら幾らかの利息が付きますよね。この利息分、将来の千円は1年後には価値が増えることになります。今は、利息は無いも同然ですが、仮に10%だとしたら、今の1,000円は、1年後には1100円で同じ価値になります。

割引率と現在価値

1年後の1100円は、現在の1000円と同じ価値になります。
私たちは、現在のお金を将来の価値になおす時には利子分増える、と言う考え方は受け入れやすいのですが、将来受け取るお金の価値を現在の価値になおすと、利子分減る、と言う考え方には慣れていません。
専門用語では、この利子のことを「割引率」と言います。
割引率とは、「将来受け取れる金銭や収益などの価値を、現在受け取れるとしたらどの程度の価値を持つか」に換算する時に用いる「率」です。この率は、長期金利その他の項目を考慮して決められ、生命保険会社や年金基金などで使われています。
将来の価値を「割引率」で割り引いたものが「現在価値」になります。
先の問いで、
現在の10,000円と
1年後の12,000円
を比べるような時には、この割引率を勘案して、現在の価値同士で比べる必要があります。
つまり、「時間」の概念を考慮すると言うことです。
割引率が10%なら、現在の10,000円と1年後の11,000円が等しくなります。先の問いの、1年後に12,000円もらえる場合、割引率は20%に相当します。こんな割引率は現在の日本では考えられませんから、断然おトクですね。
この割引率、年数が増えたとしても、同じ率が適用されます。
1年後のものであっても、3年後のものであっても、現在価値に割り引く時には、同じ割引率で計算します。ですが、
人間が感覚で感じる割引率には、歪みが発生してしまいます
私たちは、年数が長い方が、割引率を大きく感じてしまうのです。1年後の価値を現在価値に換算するには10%だけど、3年後の価値を現在価値に換算するには30%を使ってしまいます。
例えば、
割引率が10%の時
現在の10,000円と
1年後の11,000円(10,000 x 1.1)
は同じ価値です。
現在の10,000円と
3年後の13,310円(10,000 x 1.1の3乗)
は同じ価値です。
ですが、感覚としては、
現在の10,000円と
1年後の13,000円(10,000 x 1.3)
を同じと思ってしまいます。これは、割引率30%になっています。
3年後になると17,000円(10,000 x 1.7)
ぐらいが、同じ価値と感じてしまうのです。これは、割引率70%です。
遠い将来になればなるほど、割引率が30%、70%と、高くなっていってしまっています。
本来なら、どちらも10%を使わなければなりません。ですが、感覚で判断する場合、遠い将来になればなるほど、現在に割り戻す時に大きな割引率を使ってしまうため、現在価値は実際より小さくなってしまうのです。
なので、
現在の10,000円と
1年後の12,000円と
どちらを取る?
と聞かれたら、たった1年先であっても、現在の価値を小さく感じ(1年後の12,000円は、現在の7,500円相当ぐらいに感じる方が多いようです)、むしろ損をしてしまうのに、今の10,000円を選んでしまうのですね。
(実際には、時間と共に高まる不確実性も考慮する必要がありますが、今はこれを無視しています。)

まとめ

まとめると、私たちは、
遠い先に手に入るものは、実際より魅力度が低く感じます
逆に、
今すぐ手に入るものは、実際より魅力度が高く感じます
これが、私たちが「今すぐ」に弱くなってしまうカラクリです。
マーケティングの世界では、この人間の特性を利用して、「今すぐ、手に入ります!」と言う謳い文句が多いですね。これによって実際よりおトクに感じる人間心理を利用しているのです。
これに引っかからないためには、「お金」と「時間」の概念を正しく理解することが必要です。
投資脳が育つと、このような、「お金」と「時間」の正しい概念を持って判断することができるようになります。
今日は、私たちが「今すぐ」に弱くなってしまうカラクリをお伝えしました。
トクしたと思っていたら実際には損をしていた、と言う判断にならないよう、このことをしっかり頭に入れて、投資脳を育ててくださいね。

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