キャリアをデザインする

キャリアを形成する

高衣式のキャリア形成で大事にしていることは、自分が価値を感じる活動を仕事にすること。「好きなこと」や「情熱を持てるもの」を軸に仕事を選ぶ方法もありますが、これらは、一生を通じて同じとは限らないことなどから、仕事を選択する際の軸にするには曖昧過ぎると考えています。

好きなことを仕事にすることの弊害

好きなことを晴れて仕事にされた方から聞かれることに、次のようなものがあります。

・「好き」だと思っていたものが、短期間で好きではなくなってしまう。
・趣味でやっている時は好きだったことが、仕事になってしまったら好きではなくなってしまった。

例えば、ダンスが好きで会社帰りに毎日通っていて、これが仕事にできたらどんなに幸せだろうと思い、一生懸命練習してインストラクターの資格を取り、教室を開いた。生徒さんも集まり、2店舗目も出せることになり、ビジネスとして順調に滑り出したかのように見えていた。けれども、なぜか、幸せではない。その時、彼女は気がつきました。

ダンスは、会社のストレスを発散するための「発散材料」であっただけで、ダンスそのものにことさら魅力を感じていたわけではなかった。ストレッサー(ストレスの要因)がなくなったら、発散材料の価値が見出せなくなってしまった。

また、自分で先へ先へ探求することは好きだけど、人に教えることは好きではない、ということも良く耳にします。その場合も、好きを仕事にして幸せになれなかった一つの例です。

もちろん、好きなことを仕事にして、幸せに活躍している方も沢山います。その場合、「好き」が一生ブレない「好き」であったということになります。

また、好きがわからないという方もいらっしゃいます。そんな方には、情熱を持てるものを仕事にしようと良く言われます。

情熱を持てるものを仕事にすることの弊害

情熱を持てることとは、エネルギーを感じる、心が動かされる、ということになります。ワクワクすること、と表現される方もいます。

このワクワクも、魂の底から感じる、ブレないワクワクと、一過性の一時の衝動で、すぐ消えてしまうものとがあります。また、幻想を見て(真実より高い期待を持ってしまい)、ワクワクするということもあります。この辺の見極めが、実は難しいのです。

感覚の問題ですので、ある人が、ブレないワクワクを持って、「ワクワクすることを仕事にするといいよ」と言っても、受け取った方が、一過性のワクワクを持って、「これが彼が言っていたワクワクか」と思ってしまうと、それを元に仕事を選んでも、なんか違うな、ということになってしまいます。

「好き」同様、「ワクワク」も、見極めが難しく、確認ができないので、再現性が担保されない、という意味で、キャリアビジョン作成に使うのは難があるなと感じています。

では、何を基準に仕事を選んだら良いのでしょうか。

それは、自分が価値を感じる活動、または、価値を感じるものを社会に提供する活動かどうか、です。

価値を感じる活動というのは、私たちはやっていて没頭します。また、そこから得た成果物が、ー無形にしろ、有形にしろー、誰かに提供して価値を感じてもらえると、途轍もない喜びを感じます。それが、また提供したい、という、内側からのモチベーションになります。

価値を感じる要素は、変化しない

私たちが何に価値を感じるか、には、優先順位があります。価値観の優先体系と呼ばれるものです。

価値観の優先体系

1位:
2位:
3位:

この優先体系は、主に、幼少期の体験や環境から形成されるもので、誰一人としてあなたと同じものを持っている人はいません。この世であなただけの独自のものです。なぜなら、環境や体験は一人ひとり異なるからです。

そして、この価値観の優先体系のうち、最上位のものを「最高の価値観」と呼びます。これは、人生であなたが一番価値を感じる要素、大切に思う要素、のことです。最高の価値観も、誰一人として同じ人はいません。最高の価値観には、以下のようなものがあります。

最高の価値観の事例

・限界を超える
・人との繋がりを深める
・探求する
・新しいことを体験する
・自分で工夫する
・笑わせる
・浮いた人がいない場を作る
・切り開く
・課題を見つけ解決する

最高の価値観に合ったことをしているとき

これらは、一般的に使われている「価値観」とちょっと違うなと感じた方もいらっしゃると思います。この要素が入っている(と認識できる)活動には、私たちは内側からやりたい!というエネルギーが湧いてきて、やっていて楽しいと感じます。時間を忘れて没頭し、いわゆるゾーン状態にすぐに入ることができます。次々にうまくやるためのアイデアやインスピレーションが湧いてくることを感じます。

それらは、あなた以外の人にはもたらされず、自分にだけもたらされることが、あなたの目にも他の人の目にも明らかです。なので、それが自分の役割だ、と認識でき、ますますやる気がみなぎります。そのような好循環が生まれる中で、生み出した成果物は、群を抜いてクオリティが高いものになります。

最高の価値観に合っていないことをしているとき

一方、価値観に合っていない活動をするときには、私たちは、つまらない、と感じます。エネルギーが枯渇し、ストレスを感じ、時間が経つのを遅く感じます。気が散り、集中できず、成果物のクオリティもそこそこです。

同じ成果物でも、それが価値観に合った人が生み出したものと、価値観に合っていない人が生み出したものとでは、そのものに乗っているエネルギーが異なります。それは、輝きとして目に見える形で現れます。形があるものはもちろん、形がないサービスであっても、人の心に刺さるようなものを生み出すことができます。

価値を感じるものには、私たちは、独自の才能と天才性が発揮されるのです。まだ、鳴かず飛ばずで、才能とか天才性とか、全然ないけど〜と思っている方は、価値を感じる要素がドンピシャにある活動を仕事にする機会に恵まれてこなかっただけなのです。

自分の最高の価値観と天才性がわかったら、その機会を自分で自分に与えるように、ビジョンを設定します。それが、人生をデザインする、キャリアをデザインするということです。

キャリア・ビジョン設定に不可欠なもの

多くの場合、仕事を選ぶ際、上述したように、その活動自体が『今』好きか、情熱を持てるかで考えます。そのような短期的な視点ではなく、キャリアで最終的に目指すところーキャリア・ビジョンーを考えます。最終的に、「どのような価値を」「どのような形態で」提供していたら、自分は幸せだと思えるのか? を考えます。その際に、判断基準となるのが、あなたの「最高の価値観」なのです。最高の価値観は、進化成長することは合っても、まるっきり違うものになることはありません。そのことを自分で信頼することができます。

ですので、キャリア・ビジョンを形成する際に、最高の価値観は必要不可欠なものになります。

キャリア・ビジョン設定にもう一つ必要なもの

キャリア・ビジョンを設定する際に、もう一つ重要なことがあります。それは、あなたの「人生のミッション」を明確にすることです。人生のミッションとは、あなたがこの世に生を受けて生まれてきた意味、この世で担っていく役割、といったものです。

昨今では、衣食住という生物としての基本的欲求が満たされてきたおかげで、人生の意味を考える人が多くなってきました。その「意味」への答えとなるものが、あなたの「人生のミッション」です。

JSDの人生のミッションを特定するアプローチ

では、人生のミッションはどのようにしたらわかるのでしょうか。それには、様々な方法があります。霊感がある方に、あなたのミッションは〜です、と言っていただくこともその一つですし、「あなたが人生をかけてやりたいことは何か?」と言った質問に答えていくやり方もその一つです。

人生デザイン構築学校®︎では、無意識にアプローチする方法を取っています。霊感がある方に〜です、と言っていただくと、誰かにお告げを受けた気がして、それまでの経験となんとなくそうかなと思っていたことと一致して「そうなんだ!」と確信を持てる方もいます。ですが、そうでない方は、「ふーん」と言った感じで終わります。そこには、「自分で決めたのではない」「他人に言われた」ことから来る、『納得の行かなさ』が潜んでいます。

私たちは、自分の人生のミッションを、自分で納得して、「〜だから〜だ!」と、自分で決定したいのです。なぜなら、私たちの人生を生きるのは、私たち自身だからです。

また、「一生かけてやりたいことは?」といった質問は、あなたが顕在意識で認識している答えを引きだすには良いですが、無意識が認識している答えを引き出すことはできません。私たちの顕在意識は、様々なノイズを含んでいます。

自分が好き、嫌い、ではなく、人がいいというものだから好きになる、こうすべきだと刷り込まれてきたからそれをやるべきだと思う、といったものです。「こう生きたら幸せになれる」「こう生きるべき」という他人の意見がミルフィーユのようにごちゃ混ぜになってしまっているのです。なので、顕在意識に聞く質問では、あなたが本当に一生をかけてやりたいと思っている、魂の叫び、のようなミッションにたどり着くことはできません。

私たちの行動をコントロールしているのは93-97%が無意識だということを、ここまで読んでいただいた皆さんは、聞いたことがあると思います。顕在意識で「これをやらなければ」とどんなに思っても、無意識が「それはあなたの価値観にあっていないよ」と認識すれば、私たちの行動は、それをしないことを選択します。無意識が行動を決めているのです。

ですから、人生デザイン構築学校®︎では、無意識にアプローチする方法で、あなたの心の底に眠っている『あなたの本当の』、他人の価値観に侵食されていない『人生のミッション』を明確にします。

人生のミッションの定義

そのミッションは、最高の価値観に合致したものになります。ミッションの定義は、1)『最高の価値観』に合致し、かつ、2)あなた独自の天才性を発揮するもの、です。

これを、体系だったステップにまとめてありますので、それを順を追って踏んでいただくと、自動的に『最高の価値観』と『人生のミッション』が明確になるようになっていますので、あなたは、人生デザインコーチのコーチングにしたがって、そのステップを踏んでいただくだけで、人生デザインの、特にキャリア部分に必要な『最高の価値観』と『人生のミッション』を明確に言語化することが可能になります。

キャリア・ビジョンの設定

この二つが明確になったら、いよいよ、キャリア・ビジョンを設定します。高衣式では、キャリア・ビジョンを、以下の3つの交わるところに設定します。

1.「最高の価値観」を満たし
2. 人生のミッションであり
3. 社会のニーズがあるところ

高衣式では、この『ビジョン』の設定にかなりの時間をかけます。何を仕事にしたいかではなく、最終的にどんな姿になっていたいか、何を提供する人になっていたいか、という観点からビジョンを設定します。

この『キャリア・ビジョン』を誤った所に設定し、苦悩の日々を過ごしている方が本当に多く、心が痛みます。誤ったビジョンとは、自分の最高の価値観と人生のミッションに合致したものではなく、他人や社会の価値観を満たしたり、誰かの期待に答えるためのビジョンのことです。自分では自分の意志で選んだつもりでいても、実はそれは深層心理では、誰かの期待に応えようとする意図があった、などが例として挙げられます。

他人の価値観を満たすものをキャリア・ビジョンに据えてしまうと、実現までの道のりが苦痛なばかりか、実現してもあなたの本質や才能は輝かず、幸せも感じません。傍目には絵に書いたような幸せな人生を歩んでいるのに、自分は悶々としている、ということになってしまいます。

既存の職業に囚われない

そして、高衣式キャリア・ビジョンの特定の仕方には、もう一つ特徴があります。それは、既存の職業にとらわれない、ということです。通常、キャリアビジョンを設定する際には、何ができるか、何をしたいか、などの切り口から、既存の職業の中でどれが合うか、を考えます。

ですが、現代は、次々と新しい職業が生まれています。人々が気づいていないニーズにヒットするような価値を提供できることに気づいたなら、それを全く新しいビジネスとして立ち上げることが可能です。もちろん、市場調査でそんなものは成り立たない、という判断になることもあるでしょう。ですが、その可能性を最初から考えないのは、とてももったいないことです。

この5年間、人生デザイン構築学校®︎では、自分独自のキャリアとして、キャリア候補を100ほどピックアップします。その中から、社会のニーズが潜在的なものも含め可能かどうかを検証し、3つほどに絞っていきます。

その3つは、自分の最高の価値観に合い、人生のミッションを成就させる活動であり、自分が心の底から、一生やっていきたい、これをやれたら生まれてきた価値があると思え(何をしてもしなくても本来私たちは価値ある存在なのですが)、本当に幸せだ、と思える仕事です。なので、それらのどれを選んでも良いということになります。

ここまでのプロセスが、『キャリアデザイン』と呼ばれるプロセスです。人生デザイン構築学校®︎独自のデザインプロセスになっています。

キャリア・ビジョン実現への階段(ストラテジー)作り

キャリア・ビジョンが立ったら、次は、それを最短最速で効率よく実現するためのストラテジー(戦略)を立てます。これは、自分の現在のスペックと最終的なキャリア・ビジョンに必要なスペックの差を識別し、それを得るための小さな階段を作るというものです。

小さな階段を作る時には、作る作業に集中します。その時には、自分の思考をフル回転させます。出来上がったら、あとは何も考えずに、決めた通りに実行していくのみになります。その階段を登っていけば、自動的に自ら設定した、自分が幸せを感じるキャリア・ビジョンが実現できることがわかっているので、迷いなく、様々な横ヤリや誘惑に邪魔されずに、実行していくことができるのです。

何かを計画しても、実行ができない、と悩んでいる方は、沢山いらっしゃいます。それは、「計画したことを実行しても自分が求める幸せはもたらされない」と無意識レベルで認識していることが原因です。それは、計画を建てる段階ですでに失敗しています。実行ができないのは、実行力がないのではなく、意志が弱いのでもなく、その行動計画自体、またはその計画を実行した暁に到達し実現する世界があなたにとって魅力的なものになっていないのです。

また、本当に価値観とミッションに合致したキャリア・ビジョンならば、それが実現する前から、階段を作っている段階、階段の1段目に足をかけた段階から、心の底から幸せと喜びを感じます。

なので、本当にあなたに合ったキャリア・ビジョンとは、そこに到達するまでの道筋、プロセスが決して辛く苦しいものにはなりません。そのプロセス自体が楽しく、そこを進んでいることが幸せと感じます。

子供の頃、遠足に行くとき、遠足そのものだけではなく、その準備をしている段階からとても嬉しくその工程自体が幸せだったと思います。それと同じです。

人生のミッションに合致したキャリア・デザインを

あなたが人生の相応の時間をかけて目指すキャリア・ビジョン、それは、あなたの人生の北極星です。その北極星は、一人ひとり異なります。それが、必ずあなたが幸せを感じるものになるのは、あなたの本当の価値観と人生のミッションに合致しているからです。

そのため、高衣式キャリアデザインでは、じっくり自分を内観し、自分の最高の価値観と人生のミッションを一ミリも外すことなく特定することに、時間を費やします。そここそが成否を分ける肝の部分であり、一番重要だからです。

自分で作った小さな階段をコンスタントに登っていくには、「精神性」がものを言います。人生に起こる様々な出来事を、くるしい、しんどい、辛い、と思っていると、その行動をがストップしてしまいます。そこで、登場するのが、中庸思考®️です。

中庸思考®️については、中庸思考のページ(現在構築中)をご覧ください。

ブログにも、最高の価値観、人生のミッション、中庸思考®️についての記事がありますので、そちらも合わせてご参照ください。

https://missionmikke.com/media/