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2017
11月01日

人生100年時代は天国?or地獄?あなたの○○○が分かれ道

人生100年時代は天国?or地獄?あなたの○○○が分かれ道

こんにちは!
ミッション・ミッケ人生デザイン研究所、研究員の斉藤です。
以前このブログで、到来する寿命100歳時代を謳歌して生きる為に重要な、脳の仕組みや動物としての本能に触れました。
http://missionmikke.com/detail/sai039/
生命保険という、人の死に関わる仕事をしていると「余命幾ばくも無い」と医師に告げられてからも、想像以上長く生きるケースを最近本当に良く目にします。医療技術の進歩だけではなく、様々な最新の研究の記事を見ては、科学の目覚しい進歩を感じています。
10年後には、今では考えられない治療法や薬が登場するなど、益々長寿命化に拍車がかかる事を確信せざるを得ません。果たして、その時日本人は「長生きすることが幸せだ」と感謝できる状態にあるでしょうか?
日本人の平均寿命は女性が87.14歳、男性が80.98歳という事を聞いたことがある方は多いと思います。「自分も平均まで生きて、そのくらいかな?」とイメージしているかもしれません。しかし「あなたも100歳以上生きるのですよ」と言われても、今一歩、自分がそうなるとは想像できないかもしれません。
実際に100歳以上の人が、全国に何人いるか想像してみてください。親類縁者など、身近にいないとピンと来ないと思いますが、厚生労働省が「老人の日」の9月15日に発表した集計は、全国に6万7,824人いると発表しています。過去最多を47年連続更新しており、毎年3万人以上が100歳を迎えています。
また、男性は4人に一人が90歳まで、女性の場合は2人に一人が95歳まで生存しています。寿命は一貫して延び続けていることから、人生100年時代が決して遠い未来ではないことは、データからも見て取れます。
もし元気に100歳を迎えていたら、どのような人生を送っているか、自分の事として想像してみてください。今回は、その時までに高めておくか否かで、圧倒的に人生を左右する、ある重要な能力についてお伝えします。

日本人は世界の人からみると特異

年齢と幸福度に関する諸外国の調査では、若年層のピークから一度下がった幸福度が、30歳半ばあたりから高齢期にかけて、上がり続けているものが多いそうです。ところが、日本では、年齢を重ねても幸福度が回復しません。65歳くらいまで下がり続けて、そのままという結果は、世界的にみても特異だと内閣府の国民生活白書にも書かれています。(図表)

これでは世界トップレベルの長寿国である意味がありません。極端に言うと、「早く死にたい」と思いながら生きる老後が想像されてしまいます。実際に日本の自殺率は、先進国の中でも最悪レベルです。世界にはもっと悲惨な国たくさんあるのに、本当に不思議に思っていました。
戦争体験者で、多くの戦友をなくした先の戦争経験者で、なぜ自分だけ生き残ってしまったのかと苦悩して、重い十字架を背負って生き続けている方々がいます。ですが、その方達は既に90歳を超えています。日本人は。もっと若くて平和で豊かな時代に生まれた人でさえ、幸せな老後を描けていないのです。
これでは、人生100年時代は苦痛でストレスの何物でもありません。最近、雑誌の特集記事や、ネットなどでよく目にする、100年時代にあった生活設計に取り組み、投資による蓄財、趣味をつくる、地域とのつながりを持つなどの戦略を立てるという事では解決しないでしょう。「やり方」よりも、まず「あり方」が大事だからです。
「あり方」に対する特筆すべき研究があります。
その研究では、高齢者においては、自然発生的な分子の退化に伴う老化のプロセスや、病への対処は避けがたい課題としつつも、寿命のごくごく最後まで、生命力あふれる人生を生きることができるという事実を示唆しています。
ユダヤ系アメリカ人の医療社会学者、アーロン・アントノフスキー博士による、健康生成論というものです。この理論を背景したSense of Coherence(以下SOC)という概念は、首尾一貫感覚と訳されて、「長生きが本当に幸せだ」と感じるために、今、日本人に最も必要な能力だと感じています。

SOC(首尾一貫感覚)とはどのような能力なのか?

SOC(首尾一貫感覚)とは、自分の生きている世界を首尾一貫して捉え、現実に起きている目の前の状況や出来事に対して、つじつまを合わせ、どのように対応するか考え、行動できる能力という概念です。
常日頃、この世界全般をどう感じているかという志向性のことで、世の中に対する信頼や向き合い方などの、姿勢の特徴を表しています。誰も経験したことのない世の中に突入していく時に、恐怖と感じるか、安定した自己効力感を保てるかは、このSOC(首尾一貫感覚)にかかっているのです。
アントノフスキー博士は、第二次世界大戦時にアウシュビッツのユダヤ人強制収容所から奇跡的に生還した人々の精神的、身体的健康度を観察しました。すると想像を絶するような恐怖や、困難を経験しても、その後の人生で良好な健康状態を保っている人が3割いるという事実に着目しました。
極度のストレス環境を生き抜いた人たちの、その後は様々でした。重度の精神障害に陥って普通の生活さえままならず、あまり長く生きられなかった人が大半だった一方で、健康な生活を保ちながら余生まで過ごし、「あの頃の出来事は人生の糧になった」とまで言える人がいたのです。
死の淵に立ち、発狂してしまう人も多かったという過酷な経験をしても、精神的、身体的に自分を守り、健康を保った集団の性格特性を、博士は詳しく分析しました。そこには、ある共通した能力が、そうでなかった人たちに比べて、より強い形で備わっていることを突き止めました。想像を絶する困難な環境すら、成長の糧にできる3つの要素を見出したのです。

SOC(首尾一貫感覚)を構成する3つの要素

1.把握可能感(comprehensibility)

自分が現在置かれている状況を把握し、今後の状況をある程度予測でき、または理解できる能力の事です。先を見通す事で、状況をコントロールしている実感を持ち、全体を見通し計画性をもって行動する事ができます。
何が起きてもパニックにならず、冷静に現状を見、状況を分析して、事実を客観的にとらえる事ができると、未来に怖れや不安を抱くことは激減します。目の前の人生にモヤモヤしている時は、感情に左右され、本来あなたが持つ把握可能感が発揮されていない可能性があります。人生100年時代、この感覚が、幸福度を高めるためにますます重要になってくると私は思っています。

2.処理可能感(manageability)

何とかなる、何とかやっていけるという感覚で、根拠なく、自分なら大丈夫だと思える能力です。この力が、自己効力感や自己確信性というセルフイメージの源泉だと、私は感じています。
どんな状況でも乗り越えていけるという感覚と、把握可能感の相乗効果が生まれると、経験上自分に解決できる事と、できない事を見極めることができます。できない事は周りに助けを求めてでも解決しようとします。自分と周りにあるあらゆるリソースを使いこなし、協力を得ることのできる能力が、自分は大丈夫という感覚を生み出します。

3.有意味感(meaningfulness)

日々の営みに、やりがいや生きる意味を感じられるという能力です。どんなつらいことに対しても、全ての物事に何らかの意味を見出す事ができます。すると有意味は有意義になり、エネルギーや時間を投入し、関わる価値があり、歓迎すべき挑戦であると考えることができるようになります。
これらの3つの感覚を、ぜひ持ちたいものですが、これらは、先天的なもののようにも見えます。後天的に身につけることはできるのでしょうか。人生デザイン構築学校では、この首尾一貫感覚を『首尾一貫力』と訳し、感覚ではなく『能力』と位置づけています。能力なので、後天的に身につけることができるという考えです。
では、どうしたら身につけることができるのでしょうか。答えは、実は簡単です。それは、「自分の最高の価値観」を明確に知ることです。「最高の価値観」を感じるモノやコトに対しては、この3つの能力が『自然と発揮されて』しまいます。
「最高の価値観」を感じているコトに対しては、(2極に分離された状態ではなく)統合された高い意識と視野を持てるため、状況を客観的に把握する能力が高くなります。
「最高の価値観」を感じているコトに関しては、根拠なく、なぜだかわからないけど「わかる」「できる気がする」という自己効力感や自己確信性を非常に高く感じることができます。
「最高の価値観」を感じているコトに関しては、自分の人生にとって、それがどのような意味があるのか、がわかります。
言い方を変えれば、「最高の価値観」が明確にわかってさえいれば、首尾一貫能力が高い人生を送ることができるのです。元々それが高い領域に、意図的に時間とエネルギーを投入すれば、「自分の価値観にとって意味がある」と思えることで、人生を満たすことができます。
「自分の価値観にとって意味がある」と思えることこそが、「もっと生きたい」という気持ちを生み出す。それが人生デザイン構築学校の教えの根底にあります。
人生100年時代を迎える事が出来たら、あなたはそこにどんな意味を見出しますか?

まとめ

人生100年時代の到来を迎えるまでに、高めておきたい能力としてSOC(首尾一貫能力)という概念を紹介しました。ストレス対処・健康保持能力についての関係を解き、世界の保険医療で使われている理論で、SOCの高さが、心身両面の健康にもっとも関与しているという研究もあります。
SOCは持続的な、以下の3つの確信の程度によって、表現される能力です。
・【把握可能感】今の状況を把握し、先を見通す力
・【処理可能感】様々な出来事を明確に処理する力
・【有意味感】問題に対処する意味を見出す力
この能力は生まれ持った性格だけではなく、後天的に鍛えていくことができます。目の前に起こっている現象をどう捉えるか、を自分の最高の価値観に基づき『選択』することで、無理なく自然と首尾一貫した人生になっていきます。多くの皆さんと一緒に、幸せな人生100年時代を迎えられたら嬉しいと思います。
「最高の価値観」を明確にするワーク(通称:価値観ワーク)は、こちらから入手いただくことができます ↓

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