ちょっと待って!その高配当は本当にお得ですか?

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こんにちは。ミッション・ミッケ人生デザイン研究所、研究員の井上翔太です。

日銀がマイナス金利導入を決めてから1年余り経過しましたが、今もなお長短金利とも歴史的低金利の状態が続いています。そんな中、更なる利回りを求めて高配当銘柄への投資熱が高まっています。それは、連続増配当銘柄を厳選した投資信託が人気を集めていることからもうかがえますね。

しかし、「高配当」というキーワードだけで銘柄選択を行うと、思わぬ落とし穴が待ち受けていることをご存知ですか? どんな落とし穴なのか、それは配当の仕組みを理解することで見えてきますので、今日は株式投資における「配当」についてお話ししたいと思います。

「高配当」だけでなく「配当性向」という観点

そもそも配当金というのは、その企業の純利益から支払われているものです。株主に対して所有する株数に応じた金額が支払われます。

そして、その純利益からどれだけの金額が配当金として支払われたのか、その割合を示したのが「配当性向」です。計算式にすると、以下のようになります。

配当性向  =  1株当たりの配当額 ÷ 1株当たりの当期純利益 × 100

つまり、「配当性向が100%」という状態は、その期の純利益を全て配当として株主に還元されていることを指します。現在日本では30%前後が平均と言われています。

株主にとって配当金は多い方が好ましいですが、実は配当性向は「高ければ良い」というものではありません。それは企業の純利益の振り向け先を見ていくことでわかります。

わかりやすくイメージしてもらう為に、配当・配当性向を家計に置き換えて説明します。

配当性向のポイントはバランス

下の図は、サラリーマン家庭の家計内容を図式化したものになります。

会社から毎月お給料をもらい(30万円)、そこから生活費(18万円)を引いた額で(12万円)、毎月いろいろな消費活動をしていますよね。そして、その用途は大きく3種類に分かれると思います。将来のための投資や現在の生活をより良くするために使うお金(①)、何かあったときのために現金で取っておくお金(②)、そしてお小遣いや家族サービスとして使われるお金(③)の3つです。

この家庭の配当性向が30%だとすると、12万円の30%つまり3.6万円を家族へのお小遣いに使っている、ということです。

家族にとってお小遣いは多い方がうれしいと思いますが、将来のための資産運用もせず、老朽化した家具家電の買い替えもせず、そして銀行預金もせず、手持ち資金を手薄にしてまでお小遣いを増やしてほしいと思うでしょうか? 理想的なのは、将来の教育・老後資金のための資産運用もし、出世(=収入UP)に繋がる自己研鑽を続け、何かあった時でも安心できるレベルの銀行預金残高を貯めたうえで、お小遣いを上げてほしいと思うのではないでしょうか?

お小遣いは今もらえて、今嬉しいですが、それが将来より高いお給料を貰える可能性を低めることになっているのです。今の楽しみと将来の楽しみのバランスを考えて配分を考えますよね。

企業における配当金も同じことが当てはまります。企業は、事業収入からコストを差し引いた純利益を、更に事業規模を大きくするために行う成長投資(設備投資)(①)、将来の投資に備えるために貯めておく内部留保(②)、そして株主に還元する配当金(③)の3つに分けて管理しています(上図で赤字で表現されている内容です)。大事なのは家計同様バランスです。そしてそのバランスを図る数値が、配当性向です。

戦略のある配当性向かどうかが重要

バランスと言っても均等に配分されていれば良いというものではありません。企業はその戦略によって配当性向を決めているので、そこを見極める必要があります。

例えば、新事業の展開や新製品の開発を狙う時期など、企業が置かれている状況によっては【成長投資】に比重を置くべき時期があります。その時は配当性向は下がっても良く、むしろ戦略に基づいた配当性向設定は評価されるべきです。

また、配当性向が安定していると、その企業は場当たり的ではなく、きちんと長期戦略を持って配当政策を行なっているということになり、これも評価されるポイントです。

このように、戦略的に配当性向が決められていれば良いのですが、そうではないケースがあります。低金利が長く続くこの状況下で投資家が配当を重視している傾向を受け、【成長投資】【内部留保】とのバランス戦略を持たず、配当性向を上げることで株主重視スタンスをアピールする、といったケースです。

その場合は、どうなるのか予想が付きますよね?余ったお金12万円を全てお小遣いや家族サービスに還元することをし続けた家庭は、いつか行き詰まり場合によっては生活水準を下げざるを得なくなるかもしれません。

企業の場合ですと、無理な配当性向設定によって業績不振が表面化して株価が下がり、その結果株主は、配当を相殺して余るほどの含み損を抱えることにもなり兼ねません。配当金の大小だけで銘柄選択をする最大のリスクはそこにあります。

まとめ

株主にとって配当金は多い方がうれしいですが、個別銘柄株を購入する際は、配当金の大小だけで判断するのではなく、以下の3点に留意する必要があります。

・株式投資における配当は、配当性向も併せて確認することが大事。

・配当金は純利益から支払われるものであり、配当性向とは、その割合を示す指標。

・配当性向は低くすべき時もあるので、重視する点はその企業が置かれている状況。配当性向も高ければ良いというものでは無い。

今日は、企業の配当性向の話をしながら、家計管理のことまで言及しました。これは両者ともに戦略を持っていることが大事ということをお伝えしたかったためです。家計管理の戦略、というと大げさに聞こえますが「今は何にお金をかけるのか」ということを家族で話し合うということでも良いと思います。

そして、お金というものは、自分の人生をどうデザインしていくか、どう生きていくのかということに直結します。そこを真摯に考え、そして自分と同じ考えをもつ企業に投資をしていく、そんな投資スタイルが理想だと思っています。

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