米雇用統計はなぜこんなにも重要視されるのか?

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こんばんは!

「人生デザイン構築法」の高衣紗彩です。

今日は、マクロ経済のお話を。

昨日、アメリカで雇用統計が出ました。それが何か? はい、米雇用統計は、今、非常に注目されている指標です。なぜなら、雇用統計の良し悪しが、FRB(連邦準備制度理事会、アメリカの中央銀行に相当)が利上げをするかどうかを決めるための重要な材料になっているからです。

特に、今は、9月の利上げが見送られ、12月の FOMC(米連邦公開市場委員会、金融政策の最高意思決定機関)で利上げがされるか否かの重要な瀬戸際にあり、いつにも増して重要度が増しています。

そして、その雇用統計は、今年に入ってずっと堅調だったのですが、8月、9月は振るいませんでした。あれ? 良いんじゃなかったの? という感じです。

労働市場の状態がよろしくないと、利上げはできません。なぜなら、利上げは基本的に経済活動を抑えてしまうからです。特に、今回は、量的緩和を6年も続けてきて始めての「金利を使った金融政策」です。失敗すると(早すぎると)、景気後退を招き兼ねないので、慎重にならざるを得ません。

ですが、基本的にFRBには、できるなら早くに利上げをしたいという思いがあります。なぜなら、量的緩和政策は、異常事態に対応するための「一時的な」政策であり、早く正常の「金融政策を金利で操作する状態」に戻したいからです。特に、景気後退局面が来たら「利下げ」をすることで、景気刺激策を打つことができるため、次の景気後退の波が来る前に、ある程度の利率まで持って行っておきたいのです。

で、アメリカ経済は足元堅調なため、9月にも利上げと目されていたのですが、中国経済の減速懸念と中国株式市場の暴落局面が重なり、9月は見送られました。中国だけの減速ならば看過できるのですが、思ったより世界の市場も反応したため、あわや世界金融危機に発展? の可能性も騒がれ、そんな状況で利上げをして、世界経済後退へのだめ押しをしてしまうという「歴史的事実」を作りたくなく、9月は見送ったというのが、一般的な解釈となっています。

背景説明が長くなりましたが、そんな状況にある今、米実体経済の状況を示す指標の一つである雇用状態が一段の改善を見る、というのがFRBの年内利上げの条件と、イエレン議長自らが言っていることもあり、注目が集まっていました。

そして、昨日発表された10月の雇用統計はどうだったかというと、強かったんですね。非農業部門の雇用者数が前月比27万1千人増加し、市場予想を大幅に上回りました。ちなみに、20万人を超えるとまあ堅調、と解釈されます。10月の失業率も5.0%まで下がり、リーマン・ショック前の2008年4月以来、7年半ぶりの低水準となりました。

FRBのイエレン議長たちが完全雇用とみる失業率は4.9%で、ほぼその水準に達しています。こういう状況になれば、企業は良い人材を確保するために賃金を上げますから、物価の押し上げ要因になります。インフレ圧力が高まるということです。FRBの金融政策の目的の一つがインフレの抑制ですから、利上げは正当化されることになります。

まだ賃金上昇率にも物価上昇率にも上昇の兆候は現れていませんが、理論的には今後上昇してくるはずで、11月の雇用統計も睨みつつ、12月の利上げに王手がかかったと言えるでしょう。

米国の利上げタイミングがいつになるかで、市場の動きが変わり、私たちのポートフォリオのリバランスにも影響してきますから、今後も、雇用統計等の経済指標やFRBの動きをウオッチしたいですね!

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